“兄者人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あにじゃひと60.9%
あにじゃびと17.4%
あんじゃひと13.0%
あじやひと4.3%
あにじやひと4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ですが、念のため申しまする。兄者人あにじゃひと、いかにお身内のみの館でも、公卿のご風貌とはすぐ分ります。大事ございませぬか」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
京子は十二年前に勘当された加十に兄者人あにじゃびととしてのナジミがないから、他人に財産をとられるような怒りや呪いがあったかも知れません。
「ハハハハ。……あ、兄者人あんじゃひと。……兄者人は、おひとがわるい。私をからかっているんだな」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飲みぬけの父と銅鑼打つ兄者人あじやひとの中に泣くなる我が思ふ人
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
それでもなか/\捗取はかどらず、七日なぬかつたので、あとのこつて附添つきそつて兄者人あにじやひと丁度ちやうど苅入かりいれで、此節このせつが八ほんしいほどいそがしい、お天気てんき模様もやうあめのやう、長雨ながあめにでもなりますと
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)