兄者人あんじゃひと)” の例文
「ハハハハ。……あ、兄者人あんじゃひと。……兄者人は、おひとがわるい。私をからかっているんだな」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「今朝、早立ちして。——四郎は、石田のたちの大叔父の許へ。五郎も、六郎も、ほかの叔父御の郷へ、それぞれ、手分けして、兄者人あんじゃひとのお帰宅を、知らせに、旅立ちました」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄者人あんじゃひと。——常陸の蒜間ひるま辺に、敵方の残党が隠れて、何やら目企もくろんでいるといいますぞ」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄者人あんじゃひと。お帰りなさいまし。……父上も、先に帰っておられますよ』
『な、なんでしょう、兄者人あんじゃひと。まさか、合戦ではないでしょうが』
兄者人あんじゃひと、お手すきなれば、裏の丘へのぼってみませんか」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄者人あんじゃひと。私は知っています。……当ててみましょうか」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『いくら、兄者人あんじゃひとの、おことばでも』