“がき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ガキ
語句割合
餓鬼52.2%
15.5%
13.7%
小児2.7%
2.7%
子供2.2%
我鬼1.8%
孩児1.3%
牙旗0.9%
児童0.9%
0.9%
瓦器0.4%
0.4%
0.4%
小兒0.4%
小童0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
雅戯0.4%
餓児0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「その娘っ子と餓鬼がきはつかまったのかしら? ああ、あすこに連れられて来る、姉っ子がつかまえたんだよ……きかんぼうだねえ!」
予報テップ売りの口上だ。私も買ってみたが、帳面のきれはしに馬の番号が出鱈目でたらめに——どうもそうとしか思われない——なぐがきしてあるだけだ。
中庭のがきのばらにからみ、それからさらにつるを延ばして手近なさんごの木を侵略し、いつのまにかとうとう樹冠の全部を占領した。
からすうりの花と蛾 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「まあいいやな」と男はいさぎよく首をって、「お互いに小児がきの時から知合いで、気心だって知って知って知り抜いていながら、それが妙な羽目でこうなるというのは、 ...
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
お兼 (戸棚とだなからさらがきを入れて持ちきたる)さあ、これをおあがり。秋にかあさんが干しておいたのだよ。私はちょっとお台所を見て来るからね。(裏口から退場)
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
「すんだのかい、もう用はねえのかい、おい大人おとなたち。どうにかきりぬけたってわけだな。じゃあおれは行くよ。子供がきどもを起こしに行ってやるかな。」
「そうは云っても、我鬼がきまで出来たことじゃ」きろきろと四辺あたりへ眼をやり、落ちている櫛を見つけてそれを取り、「いものがある、これでも持って往こうか」
南北の東海道四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
剣術も随分上手で三十人位は一緒に掛ってもポン/\遣られて、とても寄附く事は出来んが、そこはわっち孩児がきの時分から気性を知抜いて居るから、彼奴あいつだまかす事ア訳はねえ
依って、船檣せんしょうに青龍の牙旗がきをひるがえした船を見給わば、これ呉を脱走して、お味方の内へすべり込む降参船なりと知りたまえ
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平常ふだんからして気のはややつで、じきにつのるのと騒ぎましてそのたびにひやひやさせまする、おかげさまで一人前にはなっておりましてもまだ児童がきのような真一酷まいっこく
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
涼風一陣吹到るごとに、ませがきによろぼい懸る夕顔の影法師が婆娑ばさとして舞い出し、さてわ百合ゆりの葉末にすがる露のたまが、忽ちほたると成ッて飛迷う。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ある日の午後、尼提はいつものように諸家しょけの糞尿を大きい瓦器がきの中に集め、そのまた瓦器を背に負ったまま、いろいろの店ののきを並べた、狭苦しい路を歩いていた。
尼提 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「そのゆび繊長せんちょうにして、爪は赤銅しゃくどうのごとく、たなごころ蓮華れんげに似たる」手を挙げて「恐れるな」と言う意味を示したのである。が、尼提はいよいよ驚き、とうとう瓦器がきをとり落した。
尼提 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
つぐみのように葡萄ぶどうの実を盗み食いし、果樹がきからももをひそかにもぎ取り、梅の木によじ登り、あるいは通りがかりにそっと梅の幹をたたいて、口に入れるとかおりある蜜のようにける金色の小梅を
「おゝ/\わるがきがの……そこが畜生ちくしやうあさましさぢや、澤山たんとうせいよ。ばいて障子しやうじければ、すぐに人間にんげんもどるぞの。」と、ばあさんは、つれ/″\の夜伽よとぎにするで、たくみ
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
だれだとおもふ、かゝあながわづらひでなけりや、小兒がきなんぞれちやねえ。う、やつこ思切おもひきつて飛込とびこめ。生命いのちがけで突入つツぺえれ! てめえにやあついたつて、ちやんにはぬるいや。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小童がきらかよ末は名すらも忘れつと兵あと言はずたや忘れし
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
海顫ひ、すががきがれ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
四方の壁には昔から此処ここで飲んだ幾多の漫画家の奇怪千ばんな席がきが縦横に貼られ、傷だらけの薄ぎたな荒木あらきの卓の幾つと粗末な麦藁の台の椅子の二十ばかりとが土間に散らばつて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
つみつくりなれわれゆゑにひと二人ふたりまでおなおもひにくるしむともいざやしらがき若葉わかばつゆかぜにゆふぐれの散歩さんぽがてら梨本なしもとむすめ病氣びやうきにて別莊べつそう出養生でやうじやうとや見舞みまひてやらんとてしばおとづれしにお八重やへはじめて對面たひめんしたりはゞはんの千言百言ちこともゝことうさもつらさもむねみておんともはず義理ぎりとも
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
狭間はざま作りの鉄砲がき! 密貿易の親船だ! 麝香じゃこう、樟脳、剛玉、緑柱石、煙硝、かも、香木、没薬もつやく、更紗、毛革、毒草、劇薬、珊瑚、土耳古トルコ玉、由縁ある宝冠、貿易の品々が積んである! さあ
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
四日目に少しよくなったので、四人がきの椅子にのって山を下り一路ケンブリッジに帰った。それで次のクリスマスの休暇にはバス(Bath)に行って温泉療養をすることになった。
レーリー卿(Lord Rayleigh) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
雅戯がき何人なんびとか半仙に擬する
西湖主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「山県——はア学校の先生さんだア、私等が餓児がきも先生様の御蔭にはえらくなつてるだア。い優しい人で、はア」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)