“かか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カカ
語句割合
19.0%
16.2%
14.0%
7.2%
6.2%
4.3%
4.0%
2.9%
2.6%
呵々2.3%
(他:286)21.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
全国に目下合祀準備中のもの二万二千余あると、当局が得々と語るは、多くはこの類の神社暴滅にかからんとするものと知らる。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
ところが幸か不幸か病気にかかりまして、九月いっぱいとこについておりますうちにお約束やくそくの十月が参りました。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ある時にはそのさびしい坂道の上下から、立派な馬車やかかぐるまが続々坂の中段を目ざして集まるのにあう事があった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
詰襟服つめえりふくの弦三が、のっそり這入はいってきた。なんだか、新聞紙で包んだ大きなものを、小脇にかかえていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
四日目、五日目は、ドイツ機の空襲が、ようやく気にかかるようになった。彼はようやく常人化じょうじんかしたのであった。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
我我も慰めを求める為には何万億マイルの天上へ、――宇宙の夜にかかつた第二の地球へ輝かしい夢を移さなければならぬ。
侏儒の言葉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
余興は午後にあると云う話だから、ひとまず下宿へ帰って、こないだじゅうから、気にかかっていた、清への返事をかきかけた。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただそれは津田のあんに予期してかかったところのもので、同時に彼のかつて予想し得なかったところのものに違なかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
蚕が、自らの幸、不幸にかかわらず、繭を結ばずにいられないように、私は、言葉の糸を以て物語の繭を結んだだけのことだ。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
しかるにこの品がこの様に正にアマリリスの正品であるにかかわらず世間では決して単にこれをアマリリスとはいわないのである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
大将として信盛父子もそれはとくと承知のはずであるにかかわらず、少しもそれらの人的資力も物資も活用しようとはしない。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
にもかかわらず、この時すでに、南麓なんろくの広瀬方面を突破して来た秀吉の諸勢は、先を争って、山へ取ッついていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
校長と教頭はそうだろう、新聞屋が学校にうらみをいだいて、あんな記事をことさらにかかげたんだろうと論断した。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
殺人がなかったことと、それとが、今度の事件の二つの特異性だったとでも、こじつけ迷説めいせつかかげて置くかね。
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
舟や材木のぎっしり詰った黒い堀割りの水にかかった小橋を幾個いくつとなく渡ると、そこにまた賑やかな一区画があった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
京都の嵐山あらしやまの前を流れる大堰川おおいがわには、みやびた渡月橋とげつきょうかかっています。
鯉魚 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すなわち東洋諸国専制流せんせいりゅう慣手段かんしゅだんにして、勝氏のごときもかかる専制治風の時代にらば
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
なお、「黒髪に白髪しろかみまじり老ゆるまでかかる恋にはいまだ逢はなくに」(巻四・五六三)という類想の歌もある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
私は、ユリ子についての話をはじめ、研究をはじめる決心がついたとき、思わず床の中で一種の呵々かか大笑をやりました。
小林君の話によると、先生は最後に呵々かか大笑せられたという。わたくしはそれが先生の一面をよく現わしていると思う。
露伴先生の思い出 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
突然ウーッ! と、地響きのするような猛烈なうなり声を立てて、小牛ほどもある真っ黒な猛犬に、襲いかかられました。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
人に見せまじき場面を太子に目撃せられて血迷った駐在官は、逆上して、相手の見境もなく悪鬼のように躍りかかってきた。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
左の一篇は木村芥舟翁きむらかいしゅうおう稿こうかかり、時事新報じじしんぽう掲載けいさいしたるものなり。
「そうお。じゃあこれはごく内証ないしょよ。お書きになったり何かしちゃ駄目よ。あの人たちの名誉にかかることですから。」
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
だのにあの悪党野郎は監獄から出ると、僕の所へ自分のかかがゆききをしていたというので、ひどいやきを入れちゃったんだ。
光の中に (新字新仮名) / 金史良(著)
「わっしあかかを貰った年に二人でこの桃の木を植えたんでがす。その嬶が死にやがっただ。その嬶がよ」と百姓は叫んだ。
天馬 (新字新仮名) / 金史良(著)
しまいには皆さんが泣くような声を御出しなさると、尖った鼻の御客様は頭をかかえて、御座敷から逃出しましたのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
女中が火を運んで来た。洋服で震えて来た三吉は、大きな食卓の側に火鉢ひばちかかえて、ず凍えた身体を温めた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そんなら銭のかからん研究法をしなくてはならんが、其には自分を犠牲にして解剖壇上に乗せて、解剖学を研究するより外仕方がない。
予が半生の懺悔 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
画家になりたいというような気を起こす人も大分あるようですが、一人前になるまでには長い年月もいることだし、それには相当の資力もかかるし
第一に、工場が建って、岸に添うて人家もあれば、運送船も多くかかっているが、その頃の寂しさと云ったら無いのであった。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
無数の苫舟とまぶねかかっている岸辺から、やや大川筋へ下がった所に、また一艘の小舟が、苫をかけて、泊まっていた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「親分、身柄調べたあひどうがしょう。あっしもそこを言ってやりやした。瘠せても枯れても他人ひとかかあへよくも――。」
然れども長屋のかか金棒かなぼう引くは聞くにへず識者が茶話さわにはおのづと聞いて身のいましめとなるもの多し。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「そうであろう。美しかったな。ひとであったぞ。父御ててごは、かかさんのことを話されなかったかな」
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「やれ妹もいてくれたか。いよいよ船出も迫ったゆえ、今宵は鳥渡ちょっと暇を貰って、かかさんに別れに来た」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
かかる場合に、身らが、その名を聞き知っても、わざわいは幾分か、その呪詛のろわれた当人に及ぶと言う。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かかる田舎の習慣ならはしで、若い男は、忍んで行く女の数の多いのを誇りにし、娘共も亦、口に出していふ事は無いけれ共、通つて来る男の多きを喜ぶ。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
とぼそ落ちては月常住じやうぢゆうともしびかかぐ――と、云ふところを書くところが
一人の無名作家 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「心灯をかかげきたりて天地の活書を読め」とは、余が『妖怪学講義』の巻頭に題したる語である。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
外へ出ると、そこらの庭の木立ちに、夕靄ゆうもやかかっていた。お作は新坂をトボトボと小石川の方へ降りて行った。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
華麗はなやかべにの入りたる友禅の帯揚おびあげして、びんおくれのかか耳際みみぎは掻上かきあぐる左の手首には
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
立ったまま私を抱きかかえ、少しおデコの彼女の額を、私の額へピッタリと食っ付け、梟のように眼を見張り、嚇かすように頬を膨らせ、
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
Fなる魔法使い (女子をかかえ)北へ行こう北へ行こう……。北の浜辺で、お前へ血薔薇の花を与えた若い男は俺だ。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
同じ人間もな……鑄掛屋を一人土間であおらして、納戸の炬燵こたつに潜込んだ、一ぜん飯の婆々ばば媽々かかなどと言うてあいは、お道さんの
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
裏店うらだな媽々かかが飛出したって、お附合五六軒は、おや、とばかりで騒ぐわねえ。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
死者の霊を巫女にかからせて苦患くげんを語らしめたものと共通しているが、その詮索を始めると柵外に出るので差控える。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
る部分はかかり方が不完全であった為めに、誤謬ごびゅうが混入して居る。
「房ちゃん達のことを思うと、種夫もよくあれまでに漕付こぎつけましたよ。どの位手数のかかったものだか知れません」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
寒暑、乾湿、風雨、霜雪、日光の度を異にした遠い異郷の方から帰って来て、本当に自分の身体に成れたと思うまでには彼は一年の余もかかった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かかれているが、私はそれを多少仏体に似た岩を偶然発見したものと見做みなして、どうも此岩を古く見た人がある為に伝説が生じたとは信じ兼ねるのである。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
外に悪い事おぼえはないが、これが罪になって地獄の鉄札てっさつにでもかかれはせぬかと、今朝けさも仏様に朝茶あげる時懺悔ざんげしましたから
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
雨風の烈しいときでもかかしたことのない勤行経がもう村では聞くことができなくなったのでございます。
あじゃり (新字新仮名) / 室生犀星(著)
それから毎日かかさずに注意していると、葉と葉との間からは総て蕾がめぐんで来た。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
とばりの背後より立ち出づ。メフィストフェレスが手に帷をかかげて顧みるとき、古風なる臥床に横はれるファウストの姿、見物に見ゆ。)
未だかつてかかげられたことのない秘密の垂衣たれぎぬの背後に
卓子テエブルわきに椅子にかかって、一個ひとりの貴夫人と対向さしむかいで居た。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
福介ふくすけもその一人で、今から五年前、出羽の秋田から江戸へ出て来て、かかるつもりの忰や娘に先立たれ、知らぬ他国で如何どうしようもなくなって、下谷したや御門前ごもんぜんで行倒れになりかけているのを気の毒に思って連れ帰って下僕しもべにした。
と雑所は、しっかと腕組をして、椅子のかかりに、背中を摺着すりつけるばかり、びたりと構えて、
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その下に椅子にかかって一人のボオイは新聞を読む、これと並んで肩から脇の下へ金袋かねぶくろをぶらさげた一人、白の洋服の足を膝の処で組違えて、ななめひじ身体からだの中心を支えて立身で居る
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
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