花下かか)” の例文
花下かかにある五萼片がくへん宿存しゅくそんして花後かごに残り、八へんないし多片の花弁かべんははじめうちかかえ込み、まもなく開き、かおりを放って花後に散落さんらくする。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
みどりの枝を通す夕日を背に、暮れんとする晩春の蒼黒く巌頭をいろどる中に、楚然そぜんとして織り出されたる女の顔は、——花下かかに余を驚かし、まぼろしに余を驚ろかし、振袖ふりそでに余を驚かし
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
枝端したんに一花ずつ開き、直径はおよそ一二センチメートル内外もあろう。花下かかに五へん緑萼りょくがくがあるが、つぼみの時にはまるく閉じている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
花下かかに緑色の一子房しぼうがあって、直立し花をいただいている。子房には小柄しょうへいがあり、その下に大きな二枚の鞘苞しょうほうがあって花をようしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)