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呵々
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かか
ふりがな文庫
“
呵々
(
かか
)” の例文
と、ほとんど胸
衝
(
つ
)
きにひとしい嶮路へ、無理に馬を立てて馳け上がろうとすると、山上にもう一声、
呵々
(
かか
)
と大笑する孔明の声がひびいて
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然るにM男爵閣下には小生のかような窮状を見て
呵々
(
かか
)
大笑されました。そうして小生の旅行免状を返却されながら次の如く訓戒をされました。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
小林君の話によると、先生は最後に
呵々
(
かか
)
大笑せられたという。わたくしはそれが先生の一面をよく現わしていると思う。
露伴先生の思い出
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
忽然
(
こつぜん
)
として何がほとばしり出るか、それはまったく測り知るを得ない。悲しんでいるかと思えば
呵々
(
かか
)
大笑し、冗談を言っているかと思えば突然まじめになる。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
呵々
(
かか
)
大笑、がやがややっているところへ、ノックもなしに
扉
(
ドア
)
が開いて、のそりとはいって来た人物を見ると、長身、筋肉的、砂色の毛髪、
手筈
(
てはず
)
によれば、ソフィアで
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
▼ もっと見る
私は、ユリ子についての話をはじめ、研究をはじめる決心がついたとき、思わず床の中で一種の
呵々
(
かか
)
大笑をやりました。遂にあなたのローマ式攻城法は成功をした、と。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
呵々
(
かか
)
。丈夫だ丈夫だと云われるんですがね。いくら丈夫でも、焼跡の煉瓦塀みたいに、ただ丈夫だというだけじゃあ仕様がないんでね。何んかの役に立つんでなくちゃあ……。
私は隠居ではない
(新字新仮名)
/
吉田茂
(著)
眼をつぶって聞いていた越前守忠相、急に何ごとか思い当たったらしく、
呵々
(
かか
)
と大笑した。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と
呵々
(
かか
)
大笑してやる。まさかおこりもしまいと考えていた。安斉先生は社頭に着いてから大分手間をとった。皆の署名を
吟味
(
ぎんみ
)
していたのだった。やがて
下駄
(
げた
)
の音が聞こえはじめた。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
ご同行あるならかの物二三枚をお忘れないように、
呵々
(
かか
)
、というまでであった。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
コーヒーと紅茶とは至って好きで喜んで飲みますが、抹茶は余り
難有
(
ありがたく
)
思いません。今日は右コーヒーと砂糖とが得難いので困っていますが、しかしヤミで買えば何んとかなるようです、
呵々
(
かか
)
。
牧野富太郎自叙伝:02 第二部 混混録
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
そして明日にも中村君が
之
(
これ
)
を見たなら、「ナーンだ、馬鹿だなあ」と言いながら、ヨロヨロの櫓を吹き飛ばさんず
勢
(
いきおい
)
で、例の
呵々
(
かか
)
大笑するに相違ないと想って、南日君と二人で腹の皮を
撚
(
よじ
)
った。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
愚僧
呵々
(
かか
)
大笑、たち所に破して
曰
(
いわ
)
く—『笑止なりやフルコム、
自縄自縛
(
じじょうじばく
)
とはこれ汝の返答のことか。もしデウス汝の言の
如
(
ごと
)
くにサピエンチイシモならば、何とて罪に落つべきルシヘルをば造つたぞ。 ...
ハビアン説法
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
私はそれをやがて実際に見ることになろう。
呵々
(
かか
)
小さな部屋
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
と
呵々
(
かか
)
と笑い、葉巻をはたきてまた
咬
(
くわ
)
え
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
呵々
(
かか
)
。五月二十八日附——。
宇宙爆撃
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
呵々
(
かか
)
。
アメリカの牛豚
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
呵々
(
かか
)
。
梵雲庵漫録
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
呵々
(
かか
)
。
子規居士と余
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
秀吉は、
呵々
(
かか
)
と笑い捨てて、早や
飛鞭
(
ひべん
)
遠くを指していた。疾駆する馬の背から、折々
陽脚
(
ひあし
)
を仰いだ。刻々の寸時も惜しまれているらしい。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
或は吾輩の精神異状が、こうして静まりかけているのかも知れないが……
呵々
(
かか
)
……。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
泰軒はただのっそりあがって来て
金子
(
きんす
)
を納め、
呵々
(
かか
)
大笑して再び出て行ったきり——礼もなければ辞儀もない。この両心友の胸間、じつにあっさりとして風のごとくに相通ずるものがあった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
いわゆる選挙粛正の実を挙げたのである、
呵々
(
かか
)
。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
○赤石君
雪舟
(
せっしゅう
)
双幅
(
そうふく
)
の事。(奇襲。
呵々
(
かか
)
又呵々)
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
帝の剛毅は、ここでも一こう
萎縮
(
いしゅく
)
していない。或る折にはお腕の垢を
縒
(
よ
)
りながら、こういって
呵々
(
かか
)
と大笑されたことなどある。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
呵々
(
かか
)
大笑した。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
秀吉が
呵々
(
かか
)
と笑うと、それについて、
是
(
ぜ
)
といった者も、非といっていた者も、同じ哄笑の下に、それを忘れ去ってしまった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
曹操は、
呵々
(
かか
)
と大笑しながら、膝をたたいて、——壮なるかな、さらば参られよと、五万の軍勢を与え、
于禁
(
うきん
)
、
楽進
(
がくしん
)
のふたりを副将として添えてやった。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、その辺りから声がするのでよく見ると、まぎれもない司馬懿仲達が、
櫓
(
やぐら
)
の
高欄
(
こうらん
)
に倚って、
疎髯
(
そぜん
)
を風になぶらせながら、
呵々
(
かか
)
と大笑しているではないか。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、
呵々
(
かか
)
、大笑した。——都の春の一日には、滝口の小次郎に、そんな記憶も遠くあるにはあった。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陶土
(
とうど
)
の破片、水のしぶき、それが
快然
(
かいぜん
)
たる一爆音を発して、光秀の
面
(
おもて
)
から胸へ
刎
(
は
)
ね返った。光秀は、濡れた顔を、夜空へあげて、
呵々
(
かか
)
と笑った。独りで笑っていた。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
呵々
(
かか
)
大笑したが、帰るとすぐ、その十美人もみな二夫人の内院へ、
侍女
(
こしもと
)
として献じてしまった。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、自讃して、
呵々
(
かか
)
一笑したかと思うと、眼前の敵手を待たず、みずから
首
(
くび
)
刎
(
は
)
ねていた——という。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かくて西平関に着くや、孔明は、直ちに出迎えた馬岱を案内として、高地にのぼり、羗軍の軍容を一
眄
(
べん
)
した。そしてかねて聞く無敵鉄車隊の連陣をながめると、
呵々
(
かか
)
と一笑し
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
襖
(
ふすま
)
の内で信玄が笑ってしまったのだ。さすが卑屈でない。
呵々
(
かか
)
と高笑しながら
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ついに、獄から出して、曹操がたずねると、左慈は、
呵々
(
かか
)
と哄笑して
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
扈従の群星を見まわして訊ねると、
程昱
(
ていいく
)
がひとり
呵々
(
かか
)
と笑いだした。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ふたたびそれを張遼に持たせてやると、関羽は見て、
呵々
(
かか
)
と笑った。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
笛も裂けるほどな
御興
(
ごきょう
)
のあげく、
呵々
(
かか
)
と大笑して、おえられたが、どうしたことか、龍顔の酔も青白う醒めはてており、頬にはおん涙が見られたので、「……どうかなされましたか」と、み后たちが
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、ふたたび
呵々
(
かか
)
大笑しながら、
飄然
(
ひょうぜん
)
と立ち去ってしまった。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と諭すと、龐徳は、不敵な口をあいて、
呵々
(
かか
)
と大笑しながら
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
呵々
(
かか
)
と、一笑を発したいようなものすら覚える。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人とも、
盧
(
ろ
)
を目前に見ると、
呵々
(
かか
)
と大笑して。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つぶやくと、
呵々
(
かか
)
と笑って、普浄はいった。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すると、左馬介光春は、
呵々
(
かか
)
と笑って
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして
呵々
(
かか
)
と笑いながら此方へ答えた。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
焦炳は、
呵々
(
かか
)
と打ち笑いながら
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
曹操は、
呵々
(
かか
)
と肩をゆすぶって
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
孔明は、
呵々
(
かか
)
大笑して
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
呵
漢検1級
部首:⼝
8画
々
3画
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呵々大笑