“眄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
べん63.6%
22.7%
なが4.5%
べつ4.5%
4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、階下の一方にうずくまっている捕虜とりこの呂布へ、冷然と一べんを与えると、自身、白門楼の長い石段を降って、——下なる首の座に坐った。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おたけは送ってもらわないでもいいといって、森村と園とを等分に流しで見やった。西山はもう万事そんなことに興味を失ってしまった。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
すらりと目をながして、滑かに伸ばす手の方へ、印度人がかくれると、(お前さんに拳銃ピストルを上げましょう。)とこう言うんだ。少しは分る。私だって少々はかじる。
注進を聞くと主人利右衛門はノッソリ寝所から起きて来たが、磔柱を一べつすると苦い笑いを頬に浮かべた。
郷介法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
右を、左をして、今この時、なにができようぞ。——古来の英雄どももみな、一時の人心を恐れて、禍根かこんを末代にのこして来たが、信長はその根をぬいてみせる。やるからには、てっしてやる。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)