泊まったのは、二の俣の小舎である。 頭の上は大空で、否、大空の中に、粗削りの石の塊が挟まれていて、その塊を土台として、蒲鉾形の蓆小舎が出来ている。立てば頭が支える、横になっても、足を楽々延ばせない、万里見透しの大虚空の中で、こんな見すぼらし …
著者 | 小島烏水 |
ジャンル | 歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
初出 | 「中學世界 第十卷第七號」博文館、1907(明治40)年6月 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約11分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約19分(300文字/分) |