“微明”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすあか33.3%
びめい33.3%
ほのあか16.7%
ほんのり16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、背後うしろのほうで恐ろしい声がした。走りながら揮り返って見ると、二人を追っかけて来る鬼婆の手を拡げた姿が微明うすあかりで路の上に小さく見えている。
白い花赤い茎 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それは元久二年六月二十二日の微明びめいであった。畠山六郎の家へ一隊の人馬じんばが押し寄せた。その時六郎の家には主従十五人しかいなかった。
頼朝の最後 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
先驅さきがけひかり各自てんでかほ微明ほのあかるくして地平線上ちへいせんじやう輪郭りんくわくの一たんあらはさうとする時間じかんあやまらずに彼等かれらそろつて念佛ねんぶつとなへるはずなので
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
桔梗色ききょういろに濃かった木曽御嶽の頭に、朝光が這うと微明ほんのりとして、半熱半冷、半紅半紫を混ぜてく、自分は思った、宇宙間、山を待ってはじめて啓示される秘色はこれであると、ああ
奥常念岳の絶巓に立つ記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)