“ほのあか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仄明70.4%
仄赤11.1%
仄紅7.4%
微明3.7%
微紅3.7%
薄明3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その仄明ほのあかりを頼りにして、針葉樹帯の小道から二つばかりの丘を越えてダラダラと下りて来ると、目の前は広い山芝の平地です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
座席の後ろの四角い硝子ガラス窓からは、テール・ランプに照らされて仄赤ほのあかくぼやけた路面が、直ぐ眼の下に見えるだけで、あとは墨のような闇だったのだが、直ぐにその闇の中に
白妖 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
木の芽があからみ出した。春は来たのだ。鞍馬をめぐる山々のかすみ仄紅ほのあかい。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先驅さきがけひかり各自てんでかほ微明ほのあかるくして地平線上ちへいせんじやう輪郭りんくわくの一たんあらはさうとする時間じかんあやまらずに彼等かれらそろつて念佛ねんぶつとなへるはずなので
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
微紅ほのあかめたるまぶた耀かがやきて、いつか宿せるあかつきはなびらに露の津々しとどなる。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そのうちに勝手口の方へ降りて来る階段の昇り口の処に白い足が二本ブラ下がっているのが薄明ほのあかるく見えたので、お爺さんは真青になって警察へ駆込んで来た。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)