“輪郭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
りんかく76.3%
りんくわく15.8%
かたち5.3%
アウトライン2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俺だちはその尖塔せんとうを窓から覗きあげた。頂きの近いところに、少し残っている足場が青い澄んだ冬の空に、輪郭りんかくをハッキリ見せていた。
独房 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
先驅さきがけひかり各自てんでかほ微明ほのあかるくして地平線上ちへいせんじやう輪郭りんくわくの一たんあらはさうとする時間じかんあやまらずに彼等かれらそろつて念佛ねんぶつとなへるはずなので
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
平素ふだんは其程注意を引かないやうな物まで一々の印象が強くくはしく眼に映つて見えたり、あるときは又、物の輪郭かたちすら朦朧もうろうとして何もかも同じやうにぐら/\動いて見えたりする。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
きわめてだいたいの輪郭アウトラインだけを申し上げるならば、この物語を話してくれた当の目撃者である主人公というのは当年五十五歳、いかにも律儀りちぎな田舎の商店の主人公にふさわしく
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)