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『白妖』
ふりがな文庫
『
白妖
(
はくよう
)
』
むし暑い闇夜のことだった。 一台の幌型自動車が、熱海から山伝いに箱根へ向けて、十国峠へ登る複雑な登山道を疾走り続けていた。S字型のジッグザッグ道路で、鋸の歯のような猛烈なスイッチバックの中を襞襀のように派出する真黒な山の支脈に沿って、右に左 …
著者
大阪圭吉
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新青年」博文館、1936(昭和11)年8月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約27分(500文字/分)
朗読目安時間
約45分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
直
(
じき
)
剪
(
か
)
穢
(
よご
)
砂埃
(
さじん
)
下
(
もと
)
轢
(
ひき
)
生際
(
まぎわ
)
焦
(
あせ
)
蒼
(
さお
)
車庫
(
ギャレージ
)
転
(
ころが
)
後
(
うしろ
)
揺
(
ゆら
)
敏
(
とし
)
光芒
(
ひかり
)
除
(
と
)
傾斜
(
スロープ
)
背鏡
(
バックミラー
)
凡
(
すべ
)
暗
(
やみ
)
晩
(
おそ
)
燈
(
あかり
)
疾走
(
はし
)
谷際
(
たにぎわ
)
空
(
から
)
大月
(
おおつき
)
醒
(
さま
)
追馳
(
おっか
)
緩
(
ゆる
)
苛立
(
いらだ
)
錚々
(
そうそう
)
閃
(
ひらめ
)
細々
(
こまごま
)
閏年
(
うるうどし
)
米突
(
メートル
)
其処
(
そこ
)
箱型
(
セダン
)
立竦
(
たちすく
)
立塞
(
たちふさ
)
空撫
(
からな
)
魂消
(
たまげ
)
二進
(
にっち
)
鋸
(
のこぎり
)
脆
(
もろ
)
貴方
(
あなた
)
茨
(
いばら
)
鋏
(
はさみ
)
蒼褪
(
あおざ
)
道路
(
みち
)
藻抜
(
もぬ
)
辺
(
あたり
)
蜿蜒
(
えんえん
)
蟇口
(
がまぐち
)
襞襀
(
ひだ
)
三進
(
さっち
)
貴女
(
あなた
)
堀見
(
ほりみ
)
急
(
せ
)
彼
(
か
)
岳南
(
がくなん
)
屈
(
かが
)
寝呆
(
ねぼ
)
富子
(
とみこ
)
夏山
(
なつやま
)
堪兼
(
たまりか
)
悪戯
(
いたずら
)
喋
(
しゃべ
)
唖然
(
あぜん
)
哩
(
マイル
)
周章
(
あわ
)
呎
(
フィート
)
可怪
(
おか
)
全々
(
ぜんぜん
)
処々
(
ところどころ
)
母屋
(
おもや
)
仄赤
(
ほのあか
)
矢標
(
やじるし
)
睡
(
ねむ
)
真黒
(
まっくろ
)
真
(
ま
)
白髪
(
しらが
)
先刻
(
さっき
)
洒落
(
しゃれ
)
硝子
(
ガラス
)
母娘
(
おやこ
)
歳
(
とし
)
此処
(
ここ
)
柄
(
え
)
朱
(
あけ
)
昨晩
(
ゆうべ
)
掠
(
かす
)
扉
(
ドア
)