“蜿蜒”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
えんえん83.3%
うねうね3.8%
うね2.6%
ゑんえん2.6%
うねく1.3%
うねり1.3%
えん/\1.3%
のた1.3%
のたくっ1.3%
のたる1.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“蜿蜒”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本3.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.9%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行0.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
この山脈が湖面に浮んで居る有様はちょうど大龍が蜿蜒えんえんとして碧空にわだかまるというような有様で実に素晴らしい。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
人物と山と同じくらいな大きさにえがかれている間を、一筋の金泥きんでい蜿蜒えんえんふちまで這上はいあがる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その辺りから、備前びぜん国境くにざかいの方へ、白く蜿蜒うねうねはてを消しているのが、海岸線と見て間違いはあるまい。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
唐橋を渡って、行列は城門へ蜿蜒うねうねと隠れて行く。——日吉は、生れて初めての、橋を越え、門をくぐった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
代赭たいしゃに染めた古代模様のあざやかに春をびたる帯の間から、するすると蜿蜒うねるものを、引き千切ちぎれとばかり鋭どく抜き出した。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
噂に立てられた家では大人は何でもないとしても、娘でかも気の弱い女などの中には、いつか自分でこの噂から自己催眠にかゝつて、身体を蛇体のように蜿蜒うねらせ、「小沼へ帰り度い」と叫び出して、村人に担がれ湖水を見せに山へ登ったという事件なぞも大正頃までもあった。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
蜿蜒ゑんえんとして衣桁いかうに懸る処、恰も異体いたいにして奇紋きもんある一条の長蛇の如く、繻珍しゆちん、西陣、糸綿、綾織繻珍あやおりしゆちん
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
鳴らすやつもさうした錯覚をねらつて、からかひ半分にやつてゐるやうにさへ思へたものだ——進駐軍が蜿蜒ゑんえん幾十台ものトラックで米大使館の周辺に乗りつけるやトラックから一斉に飛び降りた兵隊らが、いきなり道路わきにじやあじやあと放尿をやらかすその光景にも何かしら一種のもの悲しさを覚えさせられたものである。
老残 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
夫人の前に押しつめられた時、津田の胸に、これだけの考えが蜿蜒うねくり廻ったので、らちはますますかなかった。彼の様子を見た夫人は、ついに笑い出した。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ぜんを引かせて、叔母の新らしくれて来た茶をがぶがぶ飲み始めた叔父は、お延の心にこんなったわだかまりが蜿蜒うねくっていようと思うはずがなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あおい無限の海原うなばらが自分を吸い込もうとして蜿蜒うねりをうっている、それがまず目に浮かぶのであった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
牡鹿山の城は、うしろに重畳ちょうじょうたる山岳地帯を控え、城のある部分だけが平原に向って半島の如く突出していたので、敵はその半島のすそをU字型に包囲して、蜿蜒えん/\たる陣形を作っていた。
汽車のふえの音を形容して喘息ぜんそくみのくじらのようだと云った仏蘭西フランスの小説家があるが、なるほどうまい言葉だと思う間もなく、長蛇のごとく蜿蜒のたくって来た列車は、五百人余の健児を一度にプラットフォームの上に吐き出した。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ごうと音がして、白く光る鉄路の上を、文明の長蛇ちょうだ蜿蜒のたくって来る。文明の長蛇は口から黒い煙を吐く。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
漸次しだいせいき、こん疲れて、気の遠くなり行くにぞ、かれが最も忌嫌いみきらへるへび蜿蜒のたるも知らざりしは
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)