蜿蜒うね)” の例文
娘でかも気の弱い女などの中には、いつか自分でこの噂から自己催眠にかゝつて、身体を蛇体のように蜿蜒うねらせ、「小沼へ帰り度い」と叫び出して
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
女はちらりと白足袋の片方をうしろへ引いた。代赭たいしゃに染めた古代模様のあざやかに春をびたる帯の間から、するすると蜿蜒うねるものを、引き千切ちぎれとばかり鋭どく抜き出した。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)