“うねり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
16.7%
紆濤11.1%
長濤11.1%
卷曲5.6%
巻曲5.6%
廻渦5.6%
紆曲5.6%
紆波5.6%
5.6%
5.6%
(他:4)21.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背後うしろ突抜つきぬけの岸で、ここにもつちと一面な水があおく澄んで、ひたひたと小波ささなみうねりが絶えず間近まぢこう来る。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
背後うしろ突拔つきぬけのきしで、こゝにもつち一面いちめんみづあをむで、ひた/\と小波さゝなみうねりえず間近まぢかる。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ほっと安堵あんどの息をつくすきも与えず、後ろを見ればまた紆濤うねりだ。水の山だ。その時、
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
同時に耳に余る大きな音を立てて、紆濤うねり屏風倒びょうぶだおしに倒れかえる。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
少年たちの屈み込んだ場所から二、三百ヤードばかり沖合いの海中に、木函らしい物が一つ波の長濤うねりに乗ってうかんでいるのであった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
が、まだまだ長濤うねりが高く、一同死んだようになって、ただゴロゴロと水浸しの船室に寝そべっていた。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
まどかなる滄溟わだのはらなみ卷曲うねり搖蕩たゆたひ
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
まどかなる滄溟わだのはらなみ巻曲うねり揺蕩たゆたひ
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
のろい廻渦うねりを立てる日は、
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
紆曲うねりの緩やかな笹山が、目路めじを遮る何ものもなく、波うちつづく。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
そうすると紆波うねりが来るたびごとにMは脊延せのびをしなければならないほどでした。
溺れかけた兄妹 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
紆波うねりといいますね、その波がうっていました。
溺れかけた兄妹 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
烈しく喘いでいるらしい。胸から胴から下腹部から、延ばされた二本の脚の方へ、うねりのようなものが伝わって行く。のた打っている爬虫類さながらである。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
折柄おりから、窓のそとは満潮グラン・マレで、あぶくを載せた上潮のうねりが、くどくどと押し返し、巻きかえし、いつ果てるとも見えない有様であった。
船は海老の生巣いけすを浮かせた堤防のかたわらを徐行していたが、やがて大きな波のうねりに衝き当り、こ憎らしい仏蘭西人がするように、その肩をピクンとさせたと思うと、堤防で囲まれた狭い視野の中から広い大洋へと乗り出すのであった。
あおい無限の海原うなばらが自分を吸い込もうとして蜿蜒うねりをうっている、それがまず目に浮かぶのであった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
私の胸は澄んだやうでも早や何處やらに大きな蜿蜓うねりがうち始めて居る。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
繁吹しぶきをあげてザザザザーッ……と頭を揺すぶる竹藪の音が、激浪のやうに荒れ狂ふ裏手一帯の劇しい起伏うねりを未だ一杯に温気ぬくもりの籠めた朝の部屋に歴々と描き出して見せてしまふ、かと思ふと、突然硝子を射抜くやうな太く真つ直な雨脚がヂヂヂヂヂイーと一頻ひとしきり窓に噛みつくのであつた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
どうかこうかここまでぎつけて来た、長い年月としつきの苦労を思うと、迂廻うねりくねった小径こみちをいろいろに歩いて、広い大道へ出て来たようで、昨日きのうまでのことが、夢のように思われた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)