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『姉妹』
ふりがな文庫
『
姉妹
(
しまい
)
』
山には別しても秋の來るのが早い。もう八月の暮がたからは、夏の名殘の露草に混つて薄だとか女郎花だとかいふ草花が白々した露の中に匂ひそめた。大氣は澄んで、蒼い空を限つて立ち並んで居る峯々の頂上などまでどつしりと重みついて來たやうに見ゆる。漸々紅 …
著者
若山牧水
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新聲」1907(明治40)年12月号
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約22分(500文字/分)
朗読目安時間
約37分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
生長
(
おほき
)
本
(
もの
)
蹌踉
(
よろぼ
)
喞
(
な
)
水洟
(
みづばな
)
極
(
きは
)
痛
(
ひど
)
光
(
かげ
)
吾等
(
わたしら
)
故
(
ことさ
)
暫
(
やが
)
眞實
(
ほんとう
)
表
(
あら
)
被
(
かつ
)
逸
(
はず
)
妾
(
あたし
)
潮
(
さ
)
爲
(
す
)
築地
(
ついぢ
)
終
(
つひ
)
兄
(
あん
)
全然
(
すつかり
)
切
(
しき
)
周章
(
うろた
)
強
(
あなが
)
從順
(
おとなし
)
搜
(
あさ
)
斜向
(
はすか
)
斷念
(
あきらめ
)
死屍
(
しがい
)
爲
(
し
)
當
(
あて
)
瞭然
(
はつきり
)
老爺
(
おやぢ
)
蒸汽
(
じようき
)
蒼穹
(
あをぞら
)
虚心
(
うつかり
)
蜿蜓
(
うねり
)
行
(
や
)
遠慮
(
えんりよ
)
酌
(
つ
)
五躰
(
からだ
)
代理
(
かはり
)
仰山
(
ぎやうさん
)
先日
(
こなひだ
)
凭
(
よ
)
前栽
(
ぜんさい
)
劒
(
けん
)
可
(
よ
)
喚
(
よ
)
嘸
(
さ
)
因業
(
いんごふ
)
壞
(
くづ
)
夜間
(
よる
)
寢
(
やす
)
屹度
(
きつと
)
息急
(
いきせき
)
惡感
(
をかん
)
慰藉
(
ゐしや
)
戲談
(
じやうだん
)
支
(
つか
)
既
(
も
)
時期
(
とき
)
然
(
さ
)
疲勞
(
つかれ
)
眼前
(
めさき
)
睡
(
ね
)
脱
(
と
)
處女
(
むすめ
)
衰頽
(
すゐたい
)
賭
(
と
)
辭
(
いな
)
鑵子
(
くわんす
)
音無
(
おとな
)
餌食
(
ゑじき
)
不圖
(
ふと
)
乍
(
なが
)
他手
(
ひとで
)
低聲
(
こごゑ
)
何故
(
なぜ
)
便所
(
はばかり
)
俯頭
(
うつむ
)
勿論
(
もちろん
)
噫
(
ああ
)
四邊
(
あたり
)
埓
(
らち
)
嬌態
(
しな
)
孱弱
(
かよわ
)
宛然
(
さながら
)
峽間
(
はざま
)
彼家
(
あすこ
)
應
(
こた
)
拗
(
す
)
斷念
(
あきら
)
會釋
(
ゑしやく
)
有
(
も
)
本村
(
ほんむら
)
流石
(
さすが
)
滋々
(
じじ
)
牕
(
まど
)