“鑵子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんす62.5%
くわんす25.0%
やくわん12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
外はうらうらと緑に光った空の下に、子どもも女たちも出て働いている日、祖父だけが一人残って鑵子かんすの火を焚きつけようとしている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
しかし今かうやつて、深夜に此處へ忍び込んでゐると、茶箪笥や火桶や鑵子くわんすに、一つ/\皆息が通つて生きてゐるのではないかと思はれた。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
さすりながら其こゝろざしはうれしけれど如何いかに年貢の金に差閊さしつかへたりとて其方達そのはうたち浮川竹うきかはたけしづめんとは思ひもよらずと十兵衞は妻お安の泣居なきゐるをはげまし餘り苦心くしんをするとよき工夫くふうの付ぬ物なりと自在鍵じざいかぎより鑵子やくわん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)