“鑵入”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんいり66.7%
かんい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第五 オートミルの粥 西洋には我邦わがくにの粥に似た食物が沢山あります。先ずオートミルといって燕麦からすむぎ挽割ひきわりにしたようなものが鑵入かんいり袋入ふくろいりとになって食品屋に来ております。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
わざわざ荷になるほど大きい鑵入かんいりの菓子を、御土産おみやげだよとことわって、かばんの中へ入れてくれたのは、昔気質むかしかたぎ律儀りちぎからではあるが、その奥にもう一つ実際的の用件をひかえているからであった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
庸三は鑵入かんいりのスリイ・キャッスルを勧めながら、ずっと以前、同じ病院で、院長によって痔瘻じろうの手術をした時の話などした。その時博士は独逸から帰ったばかりであった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)