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鑵子
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かんす
ふりがな文庫
“
鑵子
(
かんす
)” の例文
外はうらうらと緑に光った空の下に、子どもも女たちも出て働いている日、祖父だけが一人残って
鑵子
(
かんす
)
の火を焚きつけようとしている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そこには大きな角火鉢や、大きな
鑵子
(
かんす
)
があって世話人や、顔の売れた信者の、
団欒
(
だんらん
)
する
場処
(
ところ
)
だった。
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
のみならず師泰は、天王寺塔の九輪の
宝鈴
(
ほうれい
)
を一つ
鋳
(
い
)
つぶして、こころみに酒の
鑵子
(
かんす
)
(ちろり)に造らせてみるに、
玲々
(
れいれい
)
たる
金味
(
かなあじ
)
があり、これで
燗
(
かん
)
をすると何ともいえぬ芳味があった。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
老婆が
鑵子
(
かんす
)
の下を吹ッたける間、自分は家の内を見廻した。この家は
煤
(
すす
)
だらけにくすぶり返ッて、見る影もないアバラス堂で、
稗史
(
よみほん
)
などによく出ている山中の一軒家という書割であッた。
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
火鉢の
鑵子
(
かんす
)
の湯をたぎらせお茶盆をひきよせて、出来上った人の格好を示してた。
旧聞日本橋:04 源泉小学校
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
鑵
漢検1級
部首:⾦
25画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“鑵”で始まる語句
鑵詰
鑵
鑵入
鑵鳴
鑵切
鑵炊
鑵鼓
鑵詰屋