“斷念”のいろいろな読み方と例文
新字:断念
読み方割合
あきら37.0%
だんねん29.6%
あきらめ25.9%
おもひきり3.7%
さつぱり3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「エ、今年で五十七か八か九かでしたよ。イエもうわたしは去年家を出る時にお別れのつもりで居ましたから、どうせ斷念あきらめてはゐました。」
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
左樣さやう殘念ざんねんながら、西班牙イスパニヤや、亞弗利加アフリカはう今度こんど斷念だんねんしました。』と、わたくしがキツパリとこたへると、かれはポンとひざたゝいて
流し何事も是皆前世の因縁いんえんづくと斷念あきらめをれば必ず御心配は下さるまじ併しながら時節じせつ來りて若旦那の御家督かとくと成れなば其時には此久八を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
我れも嬉しき一人に成りて、すべての願ひ、望み、年來としごろむねに描きし影を夢なりけりと斷念おもひきり、幾ほどもなき老らくの末を、斯くて此まゝやさしき婆々樣に成りて送らばや
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
形見かたみおもへば不憫ふびんかぎりのなきに、其方そちこヽろ一つにてれも安堵あんどひめきずもつかず、此處こヽをよく了簡れうけんなし斷念さつぱり退のいれかし、さりながら此後こののちありつきにと包物つヽみものたまはりて、はねど手切てきれの
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)