“おもひきり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
思切66.7%
斷念33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まだこんなに温いんですが……」と、肌にさはつて見て、彼はやつぱり思切おもひきりわるさうに醫員の方を振り返つた。
嘘をつく日 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
貫一さんだつて……、それに男と云ふものは思切おもひきりが好いから、お前が心配してゐるやうなものではないよ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
我れも嬉しき一人に成りて、すべての願ひ、望み、年來としごろむねに描きし影を夢なりけりと斷念おもひきり、幾ほどもなき老らくの末を、斯くて此まゝやさしき婆々樣に成りて送らばや
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)