“音無”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとなし58.8%
おとな41.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
音に聞えた音無おとなし名残なごりを見んとて、沢井の道場を尋ねてみたが、竹刀しないの音はなくして、わらを打つ男のつちの音があった。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
音無おとなしの酒倉を襲つてやれ、太十の金庫を覆へしてやらう、奴等の財宝は悉く俺達のものも同様なのだ——私達は海よりも広い安心の夢に抜手を翻して
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
そして一家は高次郎氏やみと子夫人の郷里の城ヶ島へ水の引き上げてゆくような音無おとなしさで移っていった。
睡蓮 (新字新仮名) / 横光利一(著)
其時間が画家の意識にさへのぼらない程音無おとなしくつに従つて、第二の美禰子が漸やくいてる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)