“累々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
るいるい83.6%
るゐ/\10.4%
つぶつぶ1.5%
やつやつ1.5%
るい/\1.5%
るゐるゐ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金売りの商人が話した通りに、原の奥には大きい奇怪な石が横たわって、そのあたりには無数の骨や羽が累々るいるいと積みかさなっていた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
累々るゐ/\たる墳墓の地、苔滑らかに草深し、もゝちの人の魂魄こんぱく無明の夢に入るところ。わがかしこにみし時には、朝夕杖を携へて幽思を養ひしところ。
鬼心非鬼心:(実聞) (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
滝さんお聞き、蛇がその累々つぶつぶしたうろこを立てるのを見ると気味が悪いだろう、何さ、こわくはないまでも、可い心持はしないもんだ。蟻でも蠅でも、あれがお前、万と千とかたまっていてみな、いやなもんだ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
観音丸かんのんまるの船員は累々やつやつしき盲翁めくらおやじの手をりて、はしけより本船に扶乗たすけのする時、かくはつぶやきぬ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤硝子戸、赤き卵の累々るい/\とつまりたる函縁側ゑんがはに見ゆ
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さうしてその葡萄の葉の間には、蜂の巣のやうな葡萄の房が、累々るゐるゐと紫に下つてゐた。明子はその金色の格子の前に、頭の禿げた彼女の父親が、同年輩の紳士と並んで、葉巻をくはへてゐるのに遇つた。
舞踏会 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)