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累々
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るゐ/\
ふりがな文庫
“
累々
(
るゐ/\
)” の例文
累々
(
るゐ/\
)
たる墳墓の地、苔滑らかに草深し、もゝちの人の
魂魄
(
こんぱく
)
無明の夢に入るところ。わがかしこに
棲
(
す
)
みし時には、朝夕杖を携へて幽思を養ひしところ。
鬼心非鬼心:(実聞)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
宗助
(
そうすけ
)
には
此
(
この
)
累々
(
るゐ/\
)
たる
黒
(
くろ
)
いものが、
悉
(
こと/″\
)
く
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふ
娯樂
(
ごらく
)
の
席
(
せき
)
へ
來
(
き
)
て、
面白
(
おもしろ
)
く
半夜
(
はんや
)
を
潰
(
つぶ
)
す
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
る
餘裕
(
よゆう
)
のある
人
(
ひと
)
らしく
思
(
おも
)
はれた。
彼
(
かれ
)
は
何
(
ど
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
ても
羨
(
うらや
)
ましかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
暗渠
(
あんきよ
)
の中には千兩箱が五つ、いや六つ、七つまで、
累々
(
るゐ/\
)
と押込んであるではありませんか。
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
水流を
渉
(
わた
)
るの
勝
(
まさ
)
れるに如かず、され共渉水亦
困難
(
こんなん
)
にして水中
石礫
(
せきれき
)
累々
(
るゐ/\
)
之を
踏
(
ふ
)
めば滑落せざること
殆
(
ほとんど
)
稀
(
まれ
)
なり、衆皆
石間
(
せきかん
)
に
足
(
あし
)
を
突
(
つ
)
き入れて
歩
(
あゆ
)
む、河は山角を
沿
(
そ
)
ふて
甚
(
はなはだ
)
しく
蜿蜒
(
えん/\
)
屈曲
(
くつきよく
)
し
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
年老いたる番僧の
露西亜人
(
ろしあびと
)
に導かれて、
古寺
(
こじ
)
の廃跡
石
(
いし
)
累々
(
るゐ/\
)
たるを見つゝ、
小石階
(
せうせきかい
)
を下りて、
穹窿
(
きゆうりゆう
)
の建物いと小さく低きが中に入る。内に井あり、口径三尺ばかり、石を畳むでふちとす。
馬上三日の記:エルサレムよりナザレへ
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
月
(
つき
)
はなほ
半腹
(
はんぷく
)
の
其
(
そ
)
の
累々
(
るゐ/\
)
たる
巌
(
いはほ
)
を
照
(
て
)
らすばかり。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
累々
(
るゐ/\
)
として徳孤ならずの
蜜柑
(
みかん
)
哉
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
累
常用漢字
中学
部首:⽷
11画
々
3画
“累々”で始まる語句
累々乎