“半腹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんぷく81.0%
なから9.5%
ちゅうと4.8%
なかほど4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのがけの半腹はんぷくに、まるいあなをうがって、一家族ひとかぞくのつばめは、をつくりました。そして、どもを、あなのなかみそだてていました。
南方物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここ過ぎてかの高山たかやま半腹なからまで玉蜀黍たうもろこしは輝りきらめけり
真珠抄 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ト聞くとお勢は忽ち眼元に冷笑の気を含ませて、振反って、今まさに坂の半腹ちゅうとの植木屋へ這入ろうとする令嬢の後姿を目送みおくッて、チョイと我帯をでてそしてズーと澄ましてしまッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
此の塔が英国で時計台の元祖だと云う事で、塔の半腹なかほど、地から八十尺も上の辺に奇妙な大時計がはまって居て、元は此の時計が村中の人へ時間を知らせたものだ。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)