“半歳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんとし83.8%
はんさい16.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このまあ半歳はんとしばかりの間、俺は一体何をして居たらう……ホ……十日も十五日も真実ほんたうにボンヤリして孤坐すわつてたことが有るんだよ
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
半歳はんとしでも、ひとつふすまに寝た女というものには、どうにもならない強味が向うにあるような気持さえ、その後では起こってくるのであった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僅か半歳はんさいあひだ、匇々たる貧裡半歳の間とは云へ、僕が君によつて感じ得た幸福は、とこしなへに我等二人を親友とするであらう。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
このとき既に、小牧における秀吉との半歳はんさいにわたる対戦は、秀吉の奇手と、信雄の軽率きわまる単独講和によって、万事、終っていたのである。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)