“孤坐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こざ50.0%
すわ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は部屋にもどっていろいろと片づけ物なぞしながら、檻房かんぼうの方に孤坐こざした時の自分のこころもちを思いかえした。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そう云う中でひとり影の如く孤坐こざしている父を見ることは、何か奇怪な夢の世界に引き入れられた感じであったが、でもあたりには鼻をく屍臭が瀰漫びまんしていたので
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
このまあ半歳はんとしばかりの間、俺は一体何をして居たらう……ホ……十日も十五日も真実ほんたうにボンヤリして孤坐すわつてたことが有るんだよ
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
彼が自分の部屋にジッと孤坐すわったぎりしまいには身動きすることさえもいとわしく思うように成った二階から無理に降りて来て、毎朝早く小舟を出したのもその河岸だ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)