孤坐こざ)” の例文
彼は部屋にもどっていろいろと片づけ物なぞしながら、檻房かんぼうの方に孤坐こざした時の自分のこころもちを思いかえした。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そう云う中でひとり影の如く孤坐こざしている父を見ることは、何か奇怪な夢の世界に引き入れられた感じであったが、でもあたりには鼻をく屍臭が瀰漫びまんしていたので
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)