“すわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スワ
語句割合
45.1%
19.2%
11.7%
諏訪10.8%
驚破6.3%
素破4.9%
0.6%
孤坐0.3%
正坐0.3%
周芳0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
静坐0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はかの女の傍に立膝たてひざしてすわると、いくらか手入れを手伝ひながら、かの女の気配を計つた。かの女の丸い顔をいぢらしさうに見た。
過去世 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
「その通り、太之助はなにくそかなんかで出かけたものの、胆っ玉のすわった男じゃないから、一ペンにその白装束を見ると顫えあがった」
中食の卓とちょうど反対のところに、大きな炉があって、火がさかんに燃えていて、卓の右側にすわっている人々の背をあたためている。
糸くず (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
早朝から道楽の紙屑拾いに出て行った藤吉部屋の二の乾児の葬式とむらい彦兵衛が、愛用の竹籠を背に諏訪すわ因幡守様の屋敷前を馬場へかかると
が、誰も居ぬ留守に、一寸ちょっとらッしゃいよ、と手招ぎされて、驚破すわこそと思う拍子に、自然と体の震い出したのは、即ち武者震いだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
首を縮め帆立尻ほたてじりをし、ジリジリと後へ退さがりながら、息を呑み眼を見張り、素破すわと云わば飛んで逃げようと、用心をして構えていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
取て突退つきのけ名主手代を左右へ押分おしわけ動乎どつかすわりし男を見れば下に結城紬ゆふきつむぎの小袖二ツ上は紺紬こんつむぎに二ツ井桁ゐげた紋所もんどころつきし小袖を着五本手縞の半合羽はんかつぱ羽折はをり鮫鞘さめざやの大脇差を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼が自分の部屋にジッと孤坐すわったぎりしまいには身動きすることさえもいとわしく思うように成った二階から無理に降りて来て、毎朝早く小舟を出したのもその河岸だ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それから、私は、右の観音を安置して、静かにその前に正坐すわりました。そして礼拝しました。多年眼にみて忘れなかったその御像おんぞうは昔ながらに結構でありました。
第十二代の天皇景行の時代には、周芳すわ、豊前に反抗事件がおこった。熊襲くまそも反抗した。天皇は自分から乗りだして、これらの反抗分子と戦った。そのため、六年間、天皇は日向にとどまった。
テーブルと揃いの籐の椅子を引寄せて池上はわたくしをすわらせ、献立表こんだてひょうを取上げました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
小さい鐘を横にしたような中に、細いカンテラの灯が動いている、そのかすかな灯影ほかげの周囲に三四人の兵士がすわっていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
阿弥陀あみだいただけるもの、或は椅子に掛かり、或はとこすわり、或は立つて徘徊はいくわいす、印刷出来しゆつたいを待つ徒然つれづれに、機械の音と相競うての高談放笑なかなかににぎはし
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
『どうです。一つ静坐すわつて御覧になつては。貴方などは一度で直ぐ御わかりになりませう。自己流では失張駄目です。今夜お泊りになつて、一度岡田さんにお逢いになつては』
大野人 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)