“すわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スワ
語句割合
44.0%
19.7%
12.4%
諏訪10.4%
驚破6.4%
素破5.2%
0.5%
孤坐0.3%
正坐0.3%
周芳0.2%
(他:4)0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
門の外までお見送りして、それから、夢中で引返してお座敷のお母さまのまくらもとにすわり、何事も無かったように笑いかけると、お母さまは、
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
今度は落著おちついて、畳の上にすわりこんで、毎日使っている花梨かりんの机の上に立ててみると、三、四分でちゃんと立たせることが出来た。
立春の卵 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
朝の跡片づけの手伝いをすませた瀬川艶子は、自分の部屋にめられた玄関脇げんかんわきの三畳に引っ込むと、机の前にくずすわった。
五階の窓:04 合作の四 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
春の陽ざしがうららかに拡がった空のような色をした竹の皮膚にのんきにすわっているこの意味の判らない書体を不機嫌な私は憎らしく思った。
東海道五十三次 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ここだけ畳を三畳ほどに、賽銭さいせんの箱が小さくすわって、花瓶はながめに雪をった一束のの花が露を含んで清々すがすがしい。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
というような心配を繰り返しましたが、叱られたらそれまでのことだ、ともう度胸もすわってしまって、私は間もなく下金屋の店へ行き着きました。
死んだという知らせを電話で聞いて、昂奮こうふんして外へは出て見たが何処へいっても腰がすわらないといって、モゾモゾしている詩人もあった。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
阿爺おとっさんは、亡児なきこ枕辺まくらべすわって、次郎さんのおさだちの事から臨終前後の事何くれとこまかに物語った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
って、めてしまいました。それからあらためてすわりなおして、山うばにかって、ていねいにおじぎをして、
金太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
美しい俳優わざおぎは、そうした行人の、無遠慮なささやきを、迷惑そうに、いつか、諏訪すわ町も通り抜けて、ふと、右手の鳥居を眺めると、
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
上州の桐生きりゅう附近ではオキャクサンヤッコ、信州諏訪すわ地方でオキャクボッコ、またはオキャナンコというのが東京などの御客遊びに該当する。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
佐平治さへいじ茶屋で支度をすまして、やおら、立ち上がって日ざしをみた。まだ七刻ななつにはかなり間がある。諏訪すわ泊りには楽な時間。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、誰も居ぬ留守に、一寸ちょっとらッしゃいよ、と手招ぎされて、驚破すわこそと思う拍子に、自然と体の震い出したのは、即ち武者震いだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
……加うるに、紫玉がかついだ装束は、貴重なる宝物ほうもつであるから、驚破すわと言わばさし掛けて濡らすまいための、鎌倉殿の内意であった。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
驚破すわ天窓あたまから押潰おしつぶすよと、思うにず、二丈ふたたけばかりの仙人先生、ぐしゃとひしげて、ぴしゃりとのめずる。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
素破すわとおどろき柴山と立ち上がろうとしましたが、意外にも大学生は、なごやかな表情で、上原にドライブをしないかとさそっています。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
丁度この話の始まる日も、晩秋の高原一帯に風速十メートル内外の大西風が吹き始めたから、雇人たちは、素破すわこそとばかり、恐怖の色を浮べた。
人間灰 (新字新仮名) / 海野十三(著)
首を縮め帆立尻ほたてじりをし、ジリジリと後へ退さがりながら、息を呑み眼を見張り、素破すわと云わば飛んで逃げようと、用心をして構えていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
木綿縞もめんじま膝掛ひざかけを払って、筒袖のどんつくを着た膝をすわり直って、それから挨拶した。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大鷲は今の一撃にいかりをなしたか、以前のごとく形も見えぬまでは遠く去らず、中空にいかのぼりのごとくすわって、やや動き且つ動くのを、きっにらんでは仰いで見たが
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
でなくば、もう少しなかいてすわれば仔細しさいなかった。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼が自分の部屋にジッと孤坐すわったぎりしまいには身動きすることさえもいとわしく思うように成った二階から無理に降りて来て、毎朝早く小舟を出したのもその河岸だ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
このまあ半歳はんとしばかりの間、俺は一体何をして居たらう……ホ……十日も十五日も真実ほんたうにボンヤリして孤坐すわつてたことが有るんだよ、それでも自分ぢや何か為てる積りかなんかで……そりや到底とても叔父さんの心持を節やなんかに話さうたつて、話せるもんぢやない……せいの焔ツてことが有るが、叔父さんは生の氷といふことを経験した。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
私は部屋の隅の方へチョコナンと正坐すわりどんなことをするかと見ておりますと、やがて、お袋さんがき出すと、その若い男の弟子が立って踊り出した。
それから、私は、右の観音を安置して、静かにその前に正坐すわりました。そして礼拝しました。多年眼にみて忘れなかったその御像おんぞうは昔ながらに結構でありました。
第十二代の天皇景行の時代には、周芳すわ、豊前に反抗事件がおこった。
テーブルと揃いの籐の椅子を引寄せて池上はわたくしをすわらせ、献立表こんだてひょうを取上げました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
小さい鐘を横にしたような中に、細いカンテラの灯が動いている、そのかすかな灯影ほかげの周囲に三四人の兵士がすわっていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
はげたる飛白かすりに繩の様なる角帯せるもの何がし学校の記章打つたる帽子、阿弥陀あみだいただけるもの、或は椅子に掛かり、或はとこすわ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
『どうです。一つ静坐すわつて御覧になつては。貴方などは一度で直ぐ御わかりになりませう。自己流では失張駄目です。今夜お泊りになつて、一度岡田さんにお逢いになつては』
大野人 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)