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すわ
ふりがな文庫
“
驚破
(
すわ
)” の例文
……加うるに、紫玉が
被
(
かつ
)
いだ装束は、貴重なる
宝物
(
ほうもつ
)
であるから、
驚破
(
すわ
)
と言わばさし掛けて濡らすまいための、鎌倉殿の内意であった。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
が、誰も居ぬ留守に、
一寸
(
ちょっと
)
入
(
い
)
らッしゃいよ、と手招ぎされて、
驚破
(
すわ
)
こそと思う拍子に、自然と体の震い出したのは、即ち武者震いだ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
それはまるで、
驚破
(
すわ
)
という一瞬が、無事におさまったことを祝福するかのような、いかにものどかな声であったが、おそらく誰も気がつかなかったであろう。
山彦乙女
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
驚破
(
すわ
)
といわば、スグその指の下の
紐釦
(
ボタン
)
を押さんばかりの姿勢であった。紐釦を押せば、たちまち階下から小間使なり、女中なりが駈け上って来るのは必定であった。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
驚破
(
すわ
)
、このへんでいよいよ仏独戦争が始まったのに違いない。地球の向う側から、はるばる
欧羅巴
(
ヨーロッパ
)
くんだりまでやって来て、流れ
弾
(
だま
)
に当って討ち死にするのはいかにも残念。
ノンシャラン道中記:02 合乗り乳母車 ――仏蘭西縦断の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
夜半に中村屋の煙突から火の子が出たのを見て、誰しもこの折柄で昂奮していて、
驚破
(
すわ
)
また火事よと駆けつけ『何だ中村屋か、人騒がせをしやがる』と腹を立てた人もあった。
一商人として:――所信と体験――
(新字新仮名)
/
相馬愛蔵
、
相馬黒光
(著)
これを見た
大手先
(
おおてさき
)
の大小名の
家来
(
けらい
)
は、
驚破
(
すわ
)
、殿中に
椿事
(
ちんじ
)
があったと云うので、立ち騒ぐ事が一通りでない。何度目付衆が出て、制しても、すぐまた、
海嘯
(
つなみ
)
のように、押し返して来る。
忠義
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……加ふるに、紫玉が
被
(
かつ
)
いだ装束は、貴重なる
宝物
(
ほうもつ
)
であるから、
驚破
(
すわ
)
と言はばさし掛けて
濡
(
ぬ
)
らすまいための、鎌倉殿の
内意
(
ないい
)
であつた。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ただ
驚破
(
すわ
)
といえば、いつなん時でもスグに相手を倒すことのできる武器を身に付けている、ということがさっきからの
疎通口
(
はけぐち
)
を失ってムシャクシャした気持の中へ
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
と同時に
牛飼
(
うしかい
)
の
童部
(
わらべ
)
を始め、御供の
雑色
(
ぞうしき
)
たちは余りの事に、魂も消えるかと思ったのでございましょう。
驚破
(
すわ
)
と云う間もなく、
算
(
さん
)
を乱して、元来た方へ一散に逃げ出してしまいました。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
部屋の前を
通越
(
とおりこ
)
して台所へ行くか、それとも
万一
(
ひょっと
)
障子が
開
(
あ
)
くかと、
成行
(
なりゆき
)
を待つ
間
(
ま
)
の一
分
(
ぷん
)
に心の臓を縮めていると、
驚破
(
すわ
)
、障子がガタガタと……
開
(
あ
)
きかけて、グッと
支
(
つか
)
えたのを其儘にして
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
と一声高く、頭がちに一
呵
(
か
)
しつ。
驚破
(
すわ
)
と謂わば
飛蒐
(
とびかか
)
らんず、
気勢
(
きおい
)
激しき軍夫等を一わたりずらりと見渡し、その眼を看護員に
睨返
(
ねめかえ
)
して
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
女主人の制止に、仕方がないと
諦
(
あきら
)
めたように、犬はウウッーと
喉音
(
こうおん
)
を立てながら、
後退
(
あとずさ
)
りして行きました。が、
驚破
(
すわ
)
といえばまだ躍り
蒐
(
かか
)
らんばかりの、
凄
(
すさ
)
まじい形相です。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
と一声高く、頭がちに
一呵
(
いっか
)
しつ。
驚破
(
すわ
)
といはば
飛蒐
(
とびかか
)
らむず、
気勢
(
きおい
)
激しき軍夫らを一わたりずらりと見渡し、その眼を看護員に
睨返
(
ねめかえ
)
して
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
前には八蔵
驚破
(
すわ
)
といわばと、手ぐすね引きて待懸けたり。
後
(
うしろ
)
には銀平が手も無く得右衛門に一杯くわして、奪い行かむと
謀
(
はか
)
りたり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
倶利伽羅を仰ぐと早や、名だたる古戦場の面影が眉に迫って、
驚破
(
すわ
)
、松風も
鯨波
(
とき
)
の声、山の緑も
草摺
(
くさずり
)
を揺り揃えたる
数万
(
すまん
)
の
軍兵
(
ぐんぴょう
)
。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
先刻、あの
騒
(
さわぎ
)
の時は、帳場に坐っておりましたが、
驚破
(
すわ
)
というと、ただかっといたして、もうそれが、
地
(
じ
)
の底だか、天上だか分りません。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
跫音
(
きようおん
)
乱
(
みだ
)
れて、スツ/\と
擦
(
す
)
れつゝ、
響
(
ひゞ
)
きつゝ、
駅員
(
えきゐん
)
の
驚破
(
すわ
)
事
(
こと
)
ありげな
顔
(
かほ
)
が
二
(
ふた
)
つ、
帽子
(
ぼうし
)
の
堅
(
かた
)
い
廂
(
ひさし
)
を
籠
(
こ
)
めて、
園
(
その
)
の
居
(
ゐ
)
る
窓
(
まど
)
をむづかしく
覗込
(
のぞきこ
)
むだ。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眉も胸も
和
(
なごやか
)
になった。が、ここへ来て
彳
(
たたず
)
むまで、銑吉は実は瞳を据え、唇を
緊
(
し
)
めて、
驚破
(
すわ
)
といわばの
気構
(
きがまえ
)
をしたのである。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大船、おおふなと申す……
驚破
(
すわ
)
や乗越す、京へ上るわ、と
慌
(
あわただ
)
しゅう帯を直し、棚の包を
引抱
(
ひんだ
)
いて、
洋傘
(
こうもり
)
取るが
据眼
(
すえまなこ
)
、きょろついて戸を出ました。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
波やや高く、風加わり、
忽
(
たちま
)
ち霧しぶき立つと見れば、船頭たち、
驚破
(
すわ
)
白山より
下
(
おろ
)
すとて、巻落す帆の、
軋
(
きし
)
む音骨を裂く。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわ
)
といふ時、
綿
(
わた
)
の
条
(
すじ
)
を
射切
(
いき
)
つたら、胸に
不及
(
およばず
)
、
咽喉
(
のんど
)
に
不及
(
およばず
)
、
玉
(
たま
)
の
緒
(
お
)
は
絶
(
た
)
えて媼は
唯
(
ただ
)
一個
(
いっこ
)
、
朽木
(
くちき
)
の像にならうも知れぬ。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「先生方にはただの木の
面形
(
めんがた
)
でござれども、現に
私
(
てまえ
)
が試みました。
驚破
(
すわ
)
とある時、この目を通して何事も御覧が宜しい。さあ、お持ちなさるよう。」
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
真砂町、と聞返すと
斉
(
ひと
)
しく、
屹
(
きっ
)
とその座に目を注いだが、
驚破
(
すわ
)
と
謂
(
い
)
わば身をもって、影をも守らん意気組であった。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さてはいかなる医学士も、
驚破
(
すわ
)
という場合に望みては、さすがに懸念のなからんやと、予は同情を
表
(
ひょう
)
したりき。
外科室
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
幼いものは、
驚破
(
すわ
)
というと自分の目を先に
塞
(
ふさ
)
ぐのであるから、敵の動静はよくも認めず、血迷ってただ
燥
(
はしゃ
)
ぐ。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
驚破
(
すわ
)
、驚破、その
短銃
(
たんづつ
)
という煙草入を意気込んで持直した、いざとなると、やっぱり、辻町が敵なのか。」
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
這奴
(
しゃつ
)
等が群り居た、土間の雨に、
引挘
(
ひきむし
)
られた
衣
(
きぬ
)
の
綾
(
あや
)
を、
驚破
(
すわ
)
や、
蹂躙
(
ふみにじ
)
られた美しい
女
(
ひと
)
かと見ると、帯ばかり、
扱帯
(
しごき
)
ばかり、
花片
(
はなびら
)
ばかり、葉ばかりぞ乱れたる。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
横薙
(
よこなぎ
)
、
刃
(
やいば
)
が抜けると、そのもの、長髪をざっと
捌
(
さば
)
く。
驚破
(
すわ
)
天窓
(
あたま
)
から
押潰
(
おしつぶ
)
すよと、思うに
肖
(
に
)
ず、
二丈
(
ふたたけ
)
ばかりの仙人先生、ぐしゃと
挫
(
ひし
)
げて、ぴしゃりとのめずる。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
来て、途中頭の上の火事に慌てながら、
驚破
(
すわ
)
や見舞、と駆込んで、台所口へ廻ったのが、赤熊と一足違い。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわ
)
、そのまぎれに、見物の
群集
(
ぐんじゅ
)
の中から、
頃合
(
ころあい
)
なものを
引攫
(
ひきさら
)
つて、空からストンと、
怪我
(
けが
)
をせぬやうに
落
(
おと
)
いた。が、
丁度
(
ちょうど
)
西の丸の
太鼓櫓
(
たいこやぐら
)
の下の空地だ、
真昼間
(
まっぴるま
)
。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわ
)
やと
起
(
た
)
って行き見れば、この時しも得三が
犠牲
(
いけにえ
)
を手玉に取りて、
活
(
いき
)
み殺しみなぶりおれる処なりし。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわ
)
といへば、
射
(
い
)
て
落
(
おと
)
さんず心も
失
(
う
)
せ、はじめの
一念
(
いちねん
)
も
疾
(
と
)
く忘れて、
野
(
の
)
にありといふ
古社
(
ふるやしろ
)
、其の
怪
(
あやしみ
)
を聞かうともせず、
目
(
ま
)
のあたりに車を廻すあからさまな
媼
(
おうな
)
の形も
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
恐らく
驚破
(
すわ
)
といって跳ね起きて、別荘中、上を下へ騒いだ中に、襯衣を着けて一つ一つそのこはぜを掛けたくらい、落着いていたものは、この人物ばかりであろう。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
怪しと思いて立ち帰り人に語る。
驚破
(
すわ
)
とて、さそいつれ行きて見るに、女同じ処にあり。
容易
(
たやす
)
く
渉
(
わた
)
るべきにあらざれば、ただ
指
(
ゆびさ
)
して打騒ぐ。かかる事二日三日になりぬ。
遠野の奇聞
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわ
)
、この時、われは目を
瞑
(
ねむ
)
りて、まっしぐらにその手元に
衝入
(
つきい
)
りしが、膝を敷いて茫然たりき。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
糸七は、南瓜の葉を
被
(
かぶ
)
らんばかり、
驚破
(
すわ
)
といえば躍越えて遁げるつもりの植木屋の竹垣について、
薄
(
すすき
)
の根にかくれて、
蝦蟇
(
がま
)
のように
跼
(
しゃが
)
んで、遁げた抜けがらの巣を——
窺
(
うかが
)
えば——
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
要こそあれと身を翻して、早くも洞中に潜むと
与
(
とも
)
に、
燈
(
ともしび
)
の主は間近に来りぬ。一個の婦人なり。予は燈影を見し
始
(
はじめ
)
より、
今夜
(
こよい
)
満願に当るべき咒詛主の、
驚破
(
すわ
)
や来ると思いしなりき。
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
気が気でないのは、時が
後
(
おく
)
れて
驚破
(
すわ
)
と言ったら、赤い実を吸え、と言ったは心細い——
一時半時
(
いっときはんじ
)
を争うんだ。もし、ひょんな事があるとすると——どう思う、どう思う、源助、
考慮
(
かんがえ
)
は。
朱日記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
立花は
怯
(
お
)
めず、
臆
(
おく
)
せず、
驚破
(
すわ
)
といわば、
手釦
(
てぼたん
)
、襟飾を隠して、あらゆるものを見ないでおこうと、胸を据えて、
静
(
しずか
)
に
女童
(
めのわらわ
)
に従うと、空はらはらと星になったは、雲の切れたのではない。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
居ずまいの乱るる
膚
(
はだ
)
に、
紅
(
くれない
)
の
点滴
(
したたり
)
は、血でない、蛍の首でした。が、筆は我ながら
刀
(
メス
)
より鋭く、双の乳房を、
驚破
(
すわ
)
切落したように、立てていた片膝なり、思わず、
摚
(
どう
)
と尻もちを
支
(
つ
)
いた。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
が、縄目は見る目に忍びないから、
衣
(
きぬ
)
を掛けたこのまま、
留南奇
(
とめき
)
を
燻
(
た
)
く、絵で見た
伏籠
(
ふせご
)
を念じながら、もろ手を、ずかと袖裏へ。
驚破
(
すわ
)
、ほんのりと、暖い。
芬
(
ぶん
)
と薫った、石の肌の
軟
(
やわら
)
かさ。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
御出入
(
おでいり
)
の商人、職人、盆栽のお見出しに預りたる植木屋までが、
驚破
(
すわ
)
鎌倉と
馳
(
はせ
)
参じ、玄関狭しと詰懸け詰懸け、
夜
(
よ
)
一夜
(
ひとよ
)
眠らで明くる頃、門内へ引込みたる
母衣懸
(
ほろがけ
)
の人力車、彼はと見れば
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
湯宿々々に
埋伏
(
まいふく
)
して、
妖鬼
(
ようき
)
家
(
や
)
ごとを圧したが、日金颪に気候の激変、時こそ来たれと
万弩
(
まんど
)
一発、
驚破
(
すわ
)
! 鎌倉の声とともに、十方から呼吸を合はせ、七転八倒の
騒
(
さわぎ
)
に紛れて、妻子珍宝
掴
(
つかみ
)
次第。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
勢
(
いきおい
)
はさりながら、もの
凄
(
すご
)
いくらい庭の雨戸を圧して、ばさばさ鉢前の南天まで押寄せた敵に対して、
驚破
(
すわ
)
や、
蒐
(
かか
)
れと、木戸を開いて切って
出
(
い
)
づべき矢種はないので、
逸雄
(
はやりお
)
の面々
歯噛
(
はがみ
)
をしながら
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわ
)
、
獣
(
けだもの
)
か、人間か。いずれこの邸を踏倒そう屋根
住居
(
ずまい
)
してござる。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
這奴
(
しゃつ
)
、
窓硝子
(
まどがらす
)
の
小春日
(
こはるび
)
の
日向
(
ひなた
)
にしろじろと、
光沢
(
つや
)
を
漾
(
ただよ
)
わして、怪しく光って、ト構えた
体
(
てい
)
が、何事をか
企謀
(
たくら
)
んでいそうで、その
企謀
(
たくらみ
)
の整うと同時に、
驚破
(
すわ
)
事を、
仕出来
(
しでか
)
しそうでならなかったのである。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雷鳴に、
殆
(
ほとん
)
ど
聾
(
し
)
いなんとした人々の耳に、
驚破
(
すわ
)
や、天地一つの声。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
が海を
抱
(
いだ
)
いた出崎の隅だけ朗かな青空……でも、何だか、もう一
拭
(
ぬぐ
)
い
拭
(
ぬぐい
)
を掛けたいように底が澄まず、ちょうど海の
果
(
はて
)
と思う処に、あるかなし墨を引いた
曇
(
くもり
)
が
亘
(
わた
)
って、
驚破
(
すわ
)
と云うとずんずん押出して
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわ
)
泳ぐ、とその時、池川の縁側では大勢が喝采した。——
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚
常用漢字
中学
部首:⾺
22画
破
常用漢字
小5
部首:⽯
10画
“驚”で始まる語句
驚
驚愕
驚駭
驚嘆
驚異
驚怖
驚歎
驚目
驚倒
驚天動地