“引挘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきむし75.0%
ひんむし25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たまらなくなって、飛出して、つるを解こうと手を懸ける。胸を引いてつむりるから、葉を引挘ひきむしって、私は涙を落しました。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こうと知ったら、定めし白髪しらが引挘ひきむしって、頭を壁へ打付けて、おれを産んだ日を悪日あくびのろって、人の子を苦しめに、戦争なんぞを発明した此世界をさぞののしこッたろうなア!
かの男はと見ると、ちょうどその順が来たのかどうか、くしゃくしゃと両手で頭髪かみかきしゃなぐる、中折帽も床に落ちた、夢中で引挘ひんむしる。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
羽ばかり秋の蝉、ひぐらしの身の経帷子きょうかたびら、いろいろの虫の死骸しがいながら巣を引挘ひんむしって来たらしい。それ等が艶々つやつやと色に出る。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)