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引挘
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ひきむし
ふりがな文庫
“
引挘
(
ひきむし
)” の例文
堪
(
たま
)
らなくなって、飛出して、
蔓
(
つる
)
を解こうと手を懸ける。胸を引いて
頭
(
つむり
)
を
掉
(
ふ
)
るから、葉を
引挘
(
ひきむし
)
って、私は涙を落しました。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こうと知ったら、定めし
白髪
(
しらが
)
を
引挘
(
ひきむし
)
って、頭を壁へ打付けて、おれを産んだ日を
悪日
(
あくび
)
と
咒
(
のろ
)
って、人の子を苦しめに、戦争なんぞを発明した此世界をさぞ
罵
(
ののし
)
る
事
(
こッ
)
たろうなア!
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
まさか君はあの三人をわしから
引挘
(
ひきむし
)
って行って、一と儲けをたくらむような、そんなことはあるまいね、——洋子たちは此処で充分幸福なのだ、そっとして置いてやってくれたまえ、それに
植物人間
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
這奴
(
しゃつ
)
等が群り居た、土間の雨に、
引挘
(
ひきむし
)
られた
衣
(
きぬ
)
の
綾
(
あや
)
を、
驚破
(
すわ
)
や、
蹂躙
(
ふみにじ
)
られた美しい
女
(
ひと
)
かと見ると、帯ばかり、
扱帯
(
しごき
)
ばかり、
花片
(
はなびら
)
ばかり、葉ばかりぞ乱れたる。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その鼻を
引挘
(
ひきむし
)
いで小鳥の餌を
磨
(
す
)
ってやろう、というを待たず、猟夫の落した火縄
忽
(
たちま
)
ち大木の梢に
飛上
(
とびあが
)
り、たった今まで吸殻ほどの火だったのが、またたくうちに
松明
(
たいまつ
)
の
大
(
おおき
)
さとなって
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
どんな顔をされまいものでもないと、
口惜
(
くやし
)
さは口惜し、憎らしさは憎らし、もうもう
掴
(
つか
)
みついて
引挘
(
ひきむし
)
ってやりたいような沢井の家の人の顔を見て、お米に逢いたいと申して出ました。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
挘
漢検1級
部首:⼿
9画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出