“留南奇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とめき83.3%
とめぎ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
徐(やお)ら、雪のような白足袋(しろたび)で、脱ぎ棄てた雪駄(せった)を引寄(ひきよ)せた時、友染(ゆうぜん)は一層はらはらと、模様の花が俤(おもかげ)に立って、ぱッと留南奇(とめき)の薫(かおり)がする。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と優(やさし)い声、はッと花降る留南奇(とめき)の薫に、お源は恍惚(うっとり)として顔を上げると、帯も、袂(たもと)も、衣紋(えもん)も、扱帯(しごき)も、花いろいろの立姿。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と襟を圧えて俯向(うつむ)いて、撥袋を取って背後(うしろ)に投げたが、留南奇(とめぎ)の薫が颯(さっ)として、夕暮の奇(く)しき花、散らすに惜しき風情あり。辰吉は湯呑を片手に
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
目前(めさき)へ路(みち)がついたように、座敷をよぎる留南奇(とめぎ)の薫(かおり)、ほの床(ゆか)しく身に染むと、彼方(かなた)も思う男の人香(ひとか)に寄る蝶(ちょう)、処を違(たが)えず二枚の襖を、左の外、立花が立った前に近づき
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)