“引寄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきよ88.9%
ひきよせ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やおら、雪のような白足袋しろたびで、脱ぎ棄てた雪駄せった引寄ひきよせた時、友染ゆうぜんは一層はらはらと、模様の花がおもかげに立って、ぱッと留南奇とめきかおりがする。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
老人ろうじんは彼を引寄ひきよせた。クリストフはそのひざ身体からだげかけ、そのむねに顔をかくした。彼はうれしくて真赤まっかになっていた。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
卒然いきなり手をって引寄せると、お糸さんは引寄ひきよせられる儘に、私の着ている夜着の上にもたれ懸って、「如何どうするのさ?」と
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
引寄ひきよせれば如何いかに市之丞が持來りし廿五兩の金子きんすつゝみまゝ火入ひいれわきに有ければ文右衞門は女房お政をび此金子は何如いかゞいたしたるやあれほどことわりたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)