“人香”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとが60.0%
ひとか40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
聞くほどは人香ひとがこもらへこれの鞠手触たふりすべなもなにかゆがみて
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
門庭よ冬の夜寒もは洩れて住みつきたらし人香ひとがこもれり
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
目前めさきみちがついたように、座敷をよぎる留南奇とめぎかおり、ほのゆかしく身に染むと、彼方かなたも思う男の人香ひとかに寄るちょう、処をたがえず二枚の襖を、左の外、立花が立った前に近づき
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼のでて帰らざる恋しさにへかねたるゆふべ、宮はその机にりて思ひ、そのきぬ人香ひとかぎてもだえ、その写真に頬摩ほほずりしてあくがれ、彼おのれれて、ここに優き便たよりをだにきかせなば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)