“とめぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
留南木50.0%
留南奇33.3%
止木16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それ、とふたつほこりをたゝいたが、まだしもうもしない、うつくしい夫人ふじんうつをそのまゝ、みぎ座布團ざぶとんをすゝめたのである。あへてうつりといふ。留南木とめぎのかをり、香水かうすゐかをりである。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
目前めさきみちがついたように、座敷をよぎる留南奇とめぎかおり、ほのゆかしく身に染むと、彼方かなたも思う男の人香ひとかに寄るちょう、処をたがえず二枚の襖を、左の外、立花が立った前に近づき
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自分の顔についている白粉やら衣裳にしみている止木とめぎの香りが、何だか、いつまでも姉妹きょうだいの白い手に触れているような心地を揺らがせてならなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)