“帽子”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ぼうし66.7%
ばうし17.4%
シャッポ3.0%
しやつぽ2.3%
シヤツポ1.5%
あたま0.8%
かむり0.8%
しゃっぽ0.8%
ぼう0.8%
もうす0.8%
(他:7)5.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“帽子”を含む作品のジャンル比率
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語7.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)5.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
そこで小さい太郎たろうは、大頭に麦わら帽子ぼうしをかむり、かぶと虫を糸のはしにぶらさげて、かどぐちを出てゆきました。
小さい太郎の悲しみ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「頭がねえそうだよ。ほんとにねえんだ。帽子ぼうしをとって、ほうたいをはずしたら、その下にあるはずの頭がなかったってんだ」
——僕等の作品を批評する時にも一応は帽子ばうしを脱いだ上、歌人や俳人に対するやうに「素人であるが」とことわり給へ。
変遷その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
麥藁むぎわらでさへ帽子ばうし出來できるのに、檜木ひのきかさつくれるのは不思議ふしぎでもありません。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
そのわきへ、喜太郎様が、帽子シャッポかぶりで、あおくなって附添った、背後うしろへ持明院の坊様がの衣じゃ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あか帽子シャッポは兵隊さん、西郷に追われて、トッピキピーノピー。」
思い出草 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それは熊岡氏の画室アトリエから小鼓のが聞え出すと、帽子掛から帽子しやつぽをそつと取りあげて、鼠のやうにこそ/\逃げ出してしまふのだ。
「なんちふ帽子しやつぽをこの大将はかぶつてやあがるんだい!」
——ところがさ、うちへ帰ると突然いきなり老妻ばばあの奴が、「まあ、そんなに酔つ払つて、……帽子シヤツポは何うしたのです?」と言ふんでな。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
年中働いて居るので身体からだが丈夫、丈夫だから兵隊に取られる、——此頃も郡役所の小役人が帽子シヤツポなどかぶつて来まして、国の為めに死ぬんだで、有難いことだなんて言ひましたが、斯様こんな馬鹿な話がありますか、——近い例証ためしが十年前の支那の戦争で
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
帽子あたまも靴も艶々てらてらと光る、三十ばかりの、しかるべき会社か銀行で当時若手のけものといった風采ふう
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
帽子かむりは古び 粗衣は裂け
乞食学生 (新字新仮名) / 太宰治(著)
少し色は赤過ぎるが、珊瑚の六分半もある緒締おじめで、表付ののめりの駒下駄、海虎らっこの耳付の帽子しゃっぽが其の頃流行ったものゆえ、これをかぶり上野の広小路を通り掛ると
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
主税は四辺あたりを見たのであろう、やみの青葉に帽子ぼうが動いた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
芋の葉の形をした錦の帽子もうすを冠った僧正が列の中に出て来て、紙の蓮華れんげを足場の上から右へ左へときます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
外套室クロークルームに外套と帽子シルクハツトを預けて番号札を受取り、右折すれば電灯の光まばゆ大玄関おほげんくわんなり。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
時めく婿は、帽子ソフトを手にして、
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「憎らしい。」と顔を赤めて、ね飛ばして、帽子ハットを取って、袖で、ばたばたとほこりを払った。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
婦人達は長さ一ヤード四分一の布の一片でつくった、非常に似合う帽子フードをかぶる。
このモスリンの布片と、あのレースの布片とに、帽子ボンネットの紐が結びつけてあり、それに帽子もついていた。
湯崗子たうこうしむる竝木のあひにして帽子マオツの赤きつまみが行くなり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その変化の起った時代は、まだ的確にはわからないが、鎌倉時代に入った支那語、すなわち宋音の語において「知客シカ」の「知」また「帽子モウス」の「子」のごとき
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)