“刀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたな30.0%
とう25.6%
もの16.3%
がたな8.8%
やつ5.0%
たう5.0%
メス3.8%
2.5%
ナイフ1.3%
たち0.6%
0.6%
はもの0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かりうどが、りにつかうかたなをぬいて、なにも知らない白雪姫のむねをつきさそうとしますと、お姫さまは泣いて、おっしゃいました。
今——とうって観音像を彫りにかかっているのを見ても、体がへとへとになりはしないかと思われるような情熱に燃えきっている。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふところの金よりはその腰のものを奪うのが目的である。当時、日本刀は荷抜屋ぬきやの一番もうかる品で、また一番買い占めにくい品でもあった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし今の彼のさびしい腰のまわりには楊条もなかった。ちいがたなも見えなかった。彼は素足に薄いきたない藁草履わらぞうりをはいていた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そいつが揃って酔っぱらって、大道で光るやつを抜いたりするから、陽が落ちて暗くなると、鶴岡の前はバッタリ人通りがとだえる。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ゆきつかねたやうですが、いづれも演習行軍えんしふかうぐんよそほひして、眞先まつさきなのはたうつて、ぴたりとむねにあててる。それが長靴ながぐつたかんでづかりとはひる。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
下腹部から順次に咽頭部まで縫い上げて行きました……が……その間に於けるメスふるい方の思い切って残忍痛烈なこと……その針と
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
へえ天麩羅てんぷらかい。長「わからんのう、ながげて短くしたのを揚身あげみといふ。弥「矢張やつぱりあなごなぞは長いのを二つに切りますよ。 ...
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
と無口な學士にしては、滅多と無い叮嚀な説明をして、ガチヤン、肉叉フオークナイフを皿の上に投出し、カナキンの手巾ハンケチあわただしく口のまはりを拭くのであツた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ここに八十建に宛てて、八十膳夫かしはでけて、人ごとにたち佩けてその膳夫かしはでどもに、誨へたまはく、「歌を聞かば、一時もろともに斬れ」とのりたまひき。
金目貫きんめぬき白鮫巻しらさめまきの短いを差し、黒染くろぞめの絹の袖には、白く、三ツおうぎの紋所が抜いてあった。——三ツ扇は誰も知る松平左京之介輝高まつだいらさきょうのすけてるたかの紋だ。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母に非ざればはものの指をおとすを知らず
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)