)” の例文
へえ天麩羅てんぷらかい。長「わからんのう、ながげて短くしたのを揚身あげみといふ。弥「矢張やつぱりあなごなぞは長いのを二つに切りますよ。 ...
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
乱びん蒼白なおもてをなし、抜きをひッさげたその人影は九兵衛のすぐ目の前を抜けて、木賊谷とくさだにの方角へ風のごとく駆け過ぎてゆきました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
巡査まわり様が階子はしごさして、天井裏へ瓦斯がすけて這込はいこまっしゃる拍子に、洋刀サアベルこじりあがってさかさまになったが抜けたで、下に居た饂飩うどん屋の大面おおづらをちょん切って、鼻柱怪我ァした、一枚外れている処だ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いやもッと覚悟をかれたのは、とたんに、田子六郎左衛門の影が、袖ダスキを結んで、道誉のうしろから、をさげて、ツツとこっちへ歩いて来たことだった。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)