“佩刀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はいとう57.8%
はかせ31.1%
サアベル4.4%
かたな2.2%
はいたう2.2%
はかし2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
関白が政宗に佩刀はいとうを預けて山へ上って小田原攻の手配りを見せたはなしなどは今しばらく。さて政宗は米沢三十万石に削られて帰国した。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
また、修法のから、脇廊下わきろうか此方こなたへ参らるゝ資治卿の方は、佩刀はかせを持つ扈従こしょうもなしに、ただ一人なのである。御家風ごかふうか質素か知らない。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
佩刀サアベルをシッカリと握ったまま、その井戸端の混凝土タタキの向側に置いてある一個の砥石といしに眼を付けた。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
武士のときの癖で、そこに、佩刀かたなが置いてあるような気がしたのだ。刀を引きつけて、どうする気か? ——若松屋惣七は、急に手を引っこめた。同時に、爆発するように笑い上げていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
御腰物方から、東照宮傳來の佩刀はいたうを頼まれたのは去年の夏、五兵衞に拵へを直させて、石川良右衞門の家へ持つて來ると、或る夜泥棒が入つて、それを奪られてしまひました。
落葉の御盞みさかづきに浮べるを知らずて、なほ大御酒獻りけるに、天皇、その御盞に浮べる葉を看そなはして、その婇を打ち伏せ、御佩刀はかしをその頸に刺し當てて、斬らむとしたまふ時に、その婇