“メス”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:めす
語句割合
27.3%
解剖刀22.7%
小刀13.6%
外科刀9.1%
円刃刀4.5%
弥撒4.5%
手術刀4.5%
洋刀4.5%
鋭刀4.5%
食堂4.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と異常に熱してきた空気の中で、法水の解析神経がズキズキ脈打ち出した。そして、靴型の疑問に縦横のメスを加えるのだった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
が、筆は我ながらメスより鋭く、双の乳房を、驚破すわ切落したように、立てていた片膝なり、思わず、どうと尻もちをいた。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼品あれはトレード製の極上品なんだ。解剖刀メスよりも切れるんだから無くなると危険あぶないんだ。鞘に納めとかなくちゃ……」
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
悽愴たる正木博士の声……解剖刀メスのように鋭い言葉の一句一句に全神経を脅やかされつつ……。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
如何程鋭利に研かれた小刀メスも其を動かす者の心の力に依って鈍重な木片となる事を私共は知らなければならないのでございます。
C先生への手紙 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
担架の後からは盆を捧げた、道服を着た医師くすしめいた男が、盆の上に整然と並べられている、小刀メス小槌こづち小鋸このこぎり生皮剥なまかわはぎの薄刃物
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
甲田は、斯ういふ徹底しない論理を、臆病な若い医者が初めて鋭利な外科刀メスを持つた時のやうな心持で極めて熱心に取扱つてゐた。
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
甲田は、斯ういふ徹底しない論理を、臆病な若い醫者が初めて鋭利な外科刀メスを持つた時のやうな心持で極めて熱心に取り扱つてゐた。
葉書 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
厳格方正を以て聞えた若林博士は、何故なにゆえに今夜に限って、斯様かような不誠意を極めた屍体解剖を試みるのであろうか……と疑いの眼をみはっているうちに、屍体は間もなく……ゴロリと俯向けに引っくり返されました……と見ると、きずだらけの背筋の中央、脊椎の左右の筋肉が円刃刀メスでもってゴリゴリと切り開かれました。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
丁度死者のための大きな弥撒メスが行われているところであった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
前のはヴィエンヌ河の手前から取った風景で、樹木から道路から橋までが彼には既に親しみのあるものであり、遠く古い石塔のそびえ立つ寺院おてら弥撒メスなどのあるたびによく彼の行って腰掛ける場処であった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「釣針に泥鰌どじょうをつけておびきよせましてね、その場で手術刀メスで処理してしまうんです。中支ではよくやりましたよ」
水草 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
トム公の海軍洋刀メスの先は、さおになっておののいている奈都子の顔のそばまで届いていた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、三人ともぎょッとしたように浮腰を立てかけると、そこのほろを、海軍洋刀メスで十文字に切り破って、メリケン刈の頭を突き出した少年マドロスが、にっこと笑って、
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人生の機微に針のさきで触れますように、真理を鋭刀メスで裂きますように、もう一息、世界の文豪を圧倒しますように……でないと、承知の出来ない方々が多いと思う。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
下級員クルウが仕事している間に、船尾の食堂メスへ彼等の食事を運んで遣るだけで、後片付けは見習アップがすることになっていたので、為吉が彼等と顔を合わすのは昼間甲板デッキで作業する時だけだった。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)