“はもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
刃物52.9%
刄物25.5%
端物13.7%
2.0%
2.0%
2.0%
端者2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むかしひとは、今日こんにち田舍ゐなかきこり農夫のうふやまときに、かまをのこしけてゐるように、きっとなに刃物はものつてゐたものとおもひます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
乘行のせゆき丑刻過やつどきすぎに歸り候處町内の天水桶にて刄物はものあらふ者あり其形容そのかたち勘太郎に髣髴よくにたりとは存じながら私しども見屆けるにも及ばざる事ゆゑ路次を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
堺では見向きもされぬ南蛮端物はもの納屋なや払いをしたりし、わずかの間におどろくような蓄財をなしとげたのである。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
母に非ざればはものの指をおとすを知らず
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見ると、あちらには、住蓮と安楽房の二人の後ろに、はものを取った刑吏が廻って、なにか、最後のことばをかけている。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
是れは何も馬が多助のかたきを取ったという訳ではございません、馬は鼻の先へ閃めくはものの光りに驚いてね出し、おえいを引倒し丹三郎を噛殺すような訳になるも天のにくしみで
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あとの組合員は全部端者はもののように蔭に押し込められて中には顔さえも判明しないものが少くないので、大枚千六百フロリンを払って却って侮辱を買ったと彼等は思い込んだのだ。
レンブラントの国 (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)