“寺院”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おてら31.3%
てら25.0%
じゐん15.6%
じいん12.5%
カテドラル6.3%
アベー3.1%
エグリイズ3.1%
カセードラル3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藤木家の寺院おてらは、浅草菊屋橋のほとりにあって、堂々とした、そのくせ閑雅な、広い庫裏くりをもち、やぶをもち、かなり墓地も手広かった。
それを焼払おうとして、ある日寺院てらの障子に火を放った。親孝行と言われた実も、そこでよんどころなく観念した。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
河間王かかんわう宮殿きうでんも、河陰かいん亂逆らんぎやくうて寺院じゐんとなりぬ。たゞ堂觀廊廡だうくわんらうぶ壯麗さうれいなるがゆゑに、蓬莱ほうらい仙室せんしつとしてばれたるのみ。たんずべきかな。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いっぽう、フクロウのおくさんには、ルンド寺院じいんに住んでいるフランメアというフクロウのところへいってもらうことにしました。
「いや、同じ彫刻の手でも、僕はロダンの『寺院カテドラル』のことを云っているのだよ」と相変らず法水はさも芝居気たっぷりな態度で、奇矯に絶したことば曲毬きょくまりのように抛り上げる。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ウェストミンスター寺院アベーには、ダーウィンがいる、ニュートンがいる、セークスピアがいる、そうしてまたこのワットがいるのである。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
人性じんせいを主とする寺院エグリイズは。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
これ等の建築物は、あたかもヨーロッパの寺院カセードラルがその周囲の住宅を圧して立つように、一般民の住む低い家々に蔽いかぶさっている。