“燥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はしゃ35.3%
はしや12.9%
かわ12.9%
あせ9.4%
いら7.1%
さわ5.9%
はし5.9%
い2.4%
じれ2.4%
はや1.2%
いらだ1.2%
じ1.2%
は1.2%
わめ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あらッ!」とお宮は、入って来るからちょうど真正面(まとも)にそっち向きに趺座(あぐら)をかいていた柳沢の顔を見て燥(はしゃ)いだように笑いかかった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
雀部は燥(はしや)ぎ出した。『私が女に生れて、矢沢さんと手を取つて歩けば可(よ)かつたなあ。ねえ、矢沢さん。さうしたら——』
道 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
平吉という男が裏から出て来て、庭に水を打った。「まだそう燥(かわ)いていないんだから、好い加減にしておおき」と母が云っていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それもみな我々が悪魔を駆って、かれの魂に啖い入らせたのじゃ。お身たちがいかに救おうと燥(あせ)っても狂うても、及ばぬことじゃ。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
周三は、燥(いら)つき氣味で、「じや、何うです。狆(ちん)ころになツて馬車に乗るのと、人間になツて車力(しやりき)を挽(ひ)くのと何方が可いと思います。」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
夜半(よわ)の海鳴りと共に血の燥(さわ)ぎの熄(や)まない折はあっても、悲しいとか淋しいとか、今の身を観じたことは一度もなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
皆興奮して、元気よく燥(はし)ゃいでいた。——彼は自分の家が気になった。そして咽喉がすぐ乾いた。彼は二度も水を飲むために台所へ立った。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
雲燥(い)りぬ。——大家(たいけ)の店に
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
が、良秀の方では、相手の愚圖々々してゐるのが、燥(じれ)つたくなつて參つたのでございませう。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
わが師曰ひけるは、我等近づきそこにてキロンに答ふべし、汝は心常にかく燥(はや)るによりて禍ひをえき 六四—六六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
其處で燥(いらだ)つ心を押付けて、沈思默想(しんしもくそう)の體(てい)となる。と謂ツても彼は、何時まで此の問題にのみ取つ付いて、屈詫(くつたく)の多(おほ)い頭腦を苦しめてゐる程の正直者(しやうぢきもの)では無かツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
それでも士は冷然と構えているので、かれも燥(じ)れてきたとみえて、だんだんに乱暴をはじめて、そこにある硯(すずり)を書物の上に引っくり返した。
然し、孫娘の光子にはそんな懸念は露程(つゆほど)もないと見え、朝から家を外にの、乳母子(ねんね)のような燥(は)しゃぎ方。
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
雲がむくむく燥(わめ)き出す
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)