“枯燥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こそう66.7%
こさう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多年病魔と戦つてこの大業を成したるの勇気は凛乎りんことして眉宇びうの間に現はれ居れどもその枯燥こそうの態は余をして無遠慮にいはしむれば全くきたる羅漢らかんなり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
だが、それから六年後の今、このやわらかい景色けしきや水音を聞いても、かれはかえって彼のかたくなになったこころを一層枯燥こそうさせる反対の働きを受けるようになった。彼は無表情のを挙げて、崖の上を見た。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
かれ周圍しうゐさびしいともなんともおもはなかつた。しか彼自身かれじしんるから枯燥こさうしてあはれげであつた。かれすこしきや/\といたこしのばして荷物にもつ脊負せおつてつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれはそれからせま戸口とぐちをぴたりととざして枯燥こさうした手足てあしきたな蒲團ふとんつゝんでごろりとよこつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)