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こさう
彼は
周圍が
寂しいとも
何とも
思はなかつた。
然し
彼自身は
見るから
枯燥して
憐れげであつた。
彼は
少しきや/\と
痛む
腰を
延して
荷物を
脊負つて
立つた。
彼はそれから
狹い
戸口をぴたりと
閉して
枯燥した
手足を
穢い
蒲團に
包んでごろりと
横に
成つた。
卯平は
目を
蹙めた
儘燐寸をとつて
復すつと
擦つて、ゆつくりと
軸木を
倒にして
其の
白い
軸木を
包んで
燃え
昇らうとする
小さな
火を
枯燥した
大きな
手で
包んで、
大事相に
覗いた。
用意了れば
直ちに
走りて、
一本榎の
洞より
數十條の
蛇を
捕へ
來り、
投込むと
同時に
目の
緻密なる
笊を
蓋ひ、
上には
犇と
大石を
置き、
枯草を
燻べて、
下より
爆※と
火を
焚けば