“戸口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とぐち85.7%
ドア5.7%
ここう5.7%
かどぐち1.4%
どぐち1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるのこと、戸口とぐちからりながらはいってきたいぬがあります。なんのなしに、そのいぬますと、正雄まさおおどろいてこえをあげました。
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
禹徳淳 (呆然と佇立していたが、気がついたように戸口ドアへよろめいて立ち塞がる)それは何のことだ。
そう、六キロメートルも行けばいいが、それに大してにぎやかではないけれど、近頃とみ戸口ここうが殖えてきた比野町ひのまちという土地がある。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
彼は戸口かどぐちうづくまりて動かず。婢は様々に言作いひこしらへてすかしけれど、一声も耳にはらざらんやうに、石仏いしぼとけの如く応ぜざるなり。彼はむ無くこれを奥へ告げぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
文六ちゃんの屋敷の外囲いになっているまき生垣いけがきのところに来ました。戸口どぐちの方の小さい木戸をあけて中にはいりながら、文六ちゃんは、じぶんの小さい影法師かげぼうしを見てふと、ある心配を感じました。
(新字新仮名) / 新美南吉(著)