“ここう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ココウ
語句割合
股肱38.0%
糊口26.8%
虎口19.0%
枯槁4.2%
戸口2.8%
餬口2.8%
湖口1.4%
虎侯1.4%
孤高1.4%
故侯0.7%
湖広0.7%
生活0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「めったなことを口外するな、朝廷にはまだまだ股肱ここうの旧臣も多い。機も熟さぬうち事を行えば自ら害を招くような結果を見よう」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、文壇的活動は元来本志でなく、一時の方便として余儀なくされたのだから、その日その日を糊口ここうする外には何の野心もなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
虎口ここうに似た湾外へ、寺船の帆はうすれ出している。しかも数十艘の舟手は、なお送り狼のように、知夫ちぶきじヶ鼻へんまで尾行していた。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心神爽快を覚え、浮腫知らずらず、減退して殆んど常体に復し、全く山麓に達するに及びては、いわゆる形容枯槁ここうの人となり、余人は寒気耐え難しといい合えるにもかかわらず
政治は力を用いるよりも智を用いるを主とし、法制よりも経済を重んじ、会計録というものを撰してたてまつり、賦税ふぜい戸口ここうの準を為さんことを欲したという。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかしかく李九齢りきうれいは窓前の流水と枕前の書とに悠悠たる清閑せいかんを領してゐる。その点は甚だ羨ましい。僕などは売文に餬口ここうする為に年中匇忙そうばうたる思ひをしてゐる。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
宋の紹興しょうこう二十四年六月、江州彭沢ほうたくの丞を勤める沈持要ちんじようという人が、官命で臨江へゆく途中、湖口ここう県を去る六十里の化成寺かせいじという寺に泊まった。
「その力は、たける牛の尾を引いてひきもどしたという程ですからな。——で世間のものは、彼を綽名あだなして、虎痴こちといっています。また、虎侯ここうともいうそうです」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人間として孤高ここうのみが高いか。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
故侯ここうの欧化政策は滑稽の思出草おもいでぐさとなったが
景隆は長身にして眉目疎秀びもくそしゅう雍容都雅ようようとが顧盻偉然こべんいぜん卒爾そつじに之を望めば大人物の如くなりしかば、しばしばでゝ軍を湖広ここう陝西せんせい河南かなんに練り、左軍都督府事さぐんととくふじとなりたるほかには、すところも無く
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
とはいえ用捨ようしゃなく生活ここうしろは詰るばかりである。それを助けるためにお供の連中は遠州えんしゅう御前崎おまえざき塩田えんでんをつくれとなった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)