“こそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コソウ
語句割合
鼓譟17.4%
鼓噪13.0%
古蒼13.0%
枯痩8.7%
枯燥8.7%
鼓躁4.3%
古箏4.3%
孤痩4.3%
小僧4.3%
枯喪4.3%
涸燥4.3%
瞽瞍4.3%
胡僧4.3%
鼓騒4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盛庸等海舟かいしゅうに兵を列せるも、皆おおいに驚きおどろく。燕王諸将をさしまねき、鼓譟こそうして先登せんとうす。庸の師ついえ、海舟皆其の得るところとなる。鎮江ちんこうの守将童俊どうしゅんす能わざるを覚りて燕に降る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
明日霊銑むらの少年と湖辺に鼓噪こそうすると須臾しばらくして波湧き激声雷のごとく、二牛あいせるを見るにその一いとくるしんで腹肋皆白し、霊銑後の蜃にてると水血に変じ
ことに、一歩北部連山地方にいたらんか、その温候は四季を通じて倫敦ロンドンの秋を思わしめ、自然の表情、またこの山岳部にきわまるというべし。途中、古蒼こそうの宗教都市カンデイあり。
ヤトラカン・サミ博士の椅子 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
狂画葛飾振の図中には痩細やせほそりしあし、肉落ちたる腕、聳立そばだちたる肩を有せる枯痩こそうの人物と、かたちくずるるばかり肥満し過ぎたる多血質の人物との解剖を見るべく
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
だが、それから六年後の今、このやわらかい景色けしきや水音を聞いても、かれはかえって彼のかたくなになったこころを一層枯燥こそうさせる反対の働きを受けるようになった。彼は無表情のを挙げて、崖の上を見た。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すると先に隠れた魏延ぎえんが後ろから襲ってきた。魏延に当って力戦していると、関興が引っ返してきて鼓躁こそうした。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はや葫芦谷ころこくの特徴ある峨々ががたる峰々も間近に見えた。魏延は敗走する兵を立て直すと、ふたたび鼓躁こそうを盛り返して抗戦して来た。そしてその度に、若干の損害を捨てては逃げた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この古箏こそうの歴史についてもくわしかったのであろうが、それよりも、私は、なんとなくいやな予感がした。鼓村さんは、間もなく歿なくなっているのだ。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そして時代の腐敗に愛想をつかして常に傍観者の態度を取っていた清節孤痩こそうの憂世家たちも、今は白眼にして冷嘲を事とするようなことなく
鏡心灯語 抄 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
中硝子なかがらす障子しやうじごしに中庭なかにはまつ姿すがたをかしと絹布けんぷ四布蒲團よのぶとんすつぽりと炬燵こたつうちあたゝかに、美人びじんしやく舌鼓したつゞみうつゝなく、かどはしたるひろひあれは何處いづこ小僧こそうどん雪中せつちゆうひと景物けいぶつおもしろし
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
長光寺城中の実状、いよいよ水に窮し、兵馬みなかっして、乾き死なんとするや、蓄蔵の大瓶おおがめ三個の水を、枯喪こそうして生色なき城兵のまん中に担ぎ出させ
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かの俳人が枯淡を尊ぶのは、趣味性の上の薫育であって、詩的精神の涸燥こそうを意味しないのは勿論である。詩的精神の情熱が枯れてしまったら、そもそもどこに俳句の表現があり得るか?
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
咸丘蒙かんきゅうもう問いて曰く、語に言う、盛徳せいとくひとは君得て臣とせず、父得て子とせず、舜は南面して立ち、堯は諸侯をひきいて北面してこれに朝せり、瞽瞍こそうまた北面してこれに朝す
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
が、予は姫君が恋しゅうて、御意ぎょい得たいと申すのではない。予の業欲ごうよくに憧るる心は、一度唐土ひとたびもろこしにさすらって、紅毛碧眼の胡僧こそうの口から、天上皇帝の御教みおしえ聴聞ちょうもんすると共に、滅びてしもうた。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
二重堀の柵は、堀秀政ほりひでまさ蒲生氏郷がもううじさとが守るところ。敵の鼓騒こそうするのをながめて
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)