“わっぱ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
84.2%
童僕5.3%
小僧2.6%
小童2.6%
車輪2.6%
頑童2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晩のおかずに、煮たわ、喰ったわ、その数三万三千三百さるほどにじいの因果が孫にむくって、渾名あだな小烏こがらすの三之助、数え年十三の大柄なわっぱでござる。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
水をみ、使いに走る童僕わっぱまでがそれを習うようにいたって、この古館ふるやかたは何か、燦然さんぜんたる和楽につつまれているかのように、他人からもうらやましく見えるのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
チッバ 小僧わっぱめ、それが無禮ぶれい辨解いひわけにはならぬぞ。もどって拔劍け。
悠々然とのみ衣服なり垢穢きたなじじもあり、道具捜しにまごつく小童わっぱ、しきりに木をく日傭取り、人さまざまの骨折り気遣い、汗かき息張るその中に、総棟梁ののっそり十兵衛
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「ええ、確かに手応てごたえがありましたよ。この駅のホンの一丁程向うの陸橋ブリッジの下です。しかもねえ、機関車おかま車輪わっぱにゃあ、今度ア女の髪の毛が引ッ掛ってましたよ。豚じゃねえんです——」
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
雨の降る中をぬれそぼちながら、傘を車の輪のように地上に回して来る頑童わっぱもあれば、傘の柄をくびのところで押さえて、編棒あみぼうと毛糸とを動かして歩いて来る十二三の娘もあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)